体 KK 内の既約多項式 \ ( f(x) \) の根 αα を使って集合 E0E0 をつくり、その集合 E0E0 が体であることを示そうとしています。そこで、集合 E0E0 を模写した、記号 xixi を用いて集合 E1E1 をつくりました。E1E1 が体であることを示すことで、E0E0 が体であることを示そうということです。前回は E1E1 が体であることを示しました。
そして、E1E1 から E0E0 への写像を考えると、同型写像であり、E0E0 が体であることがわかります。
以下は、1つの体 KK から他の体 K′ の中への写像 σ の性質について述べている箇所です。
一般に1つの体 K から他の体 K′ の中への写像 σ で次の性質をもつものを考える。すなわち K の任意の要素 α に対して、 α に対応する K′ の要素を σ(α) で示すとき、K の任意の要素 α,β に対して次の性質をもつ写像である。この3つの性質から、さらに
1. σ(α+β)=σ(α)+σ(β)
2. σ(αβ)=σ(α)σ(β)
ここで σ(α)=0 のような要素 α≠0 が存在すれば、性質2によって任意の β に対して、
σ(β)=σ(αα−1β)=σ(α)σ(α−1β)=0σ(α−1β)=0
となり、K 全体が0に写像されてしまう。しかしこの写像は意味のないものであるから、ここでは次のことを仮定する。
3 α≠0 ならば σ(α)≠0
σ(α−β)=σ(α)−σ(β)σ(αβ)=σ(α)σ(β)α=βならばσ(α)=σ(β)
が得られ、σ は K から K′ の中への一対一の写像であることがわかります。このような写像を K から K′ の中への同型写像といいます。このとき、 K の像は K′ の部分体です。
さらに、写像 σ が体 K を体 K′ 全体へ写像するときは、 K から K′ の上への同型写像といいます。このときは逆に K′ から K の上へもどる逆写像 σ−1 を考えることができ、これも K′ から K の上への同型写像となります。そして、K から K′ の上への同型写像が存在するとき、K と K′ は同型であるともいいます。
この定義は K′ が K に一致していてもさしつかえなく、σ が K からそれ自身への上への同型写像のとき、σ は K の自己同型写像といいます。この場合には σ−1 も K の自己同型写像です。また、K の恒等写像は K の1つの自己同型写像です。
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