僕にとって、もう少ししっかりと押さえておきたいところです。
まずは「代数的」とはどのようなことか、の説明から入ります。
を体とし、 を の拡大体とする。 を の要素とするとき、 内に係数をもつ多項式で を根にもつものが存在するかどうかを問題にする。もしそのような でない多項式が存在するならば、 は 上で代数的であるという。有理数体でみてみましょう。たとえば は、有理数係数の多項式 の根となりますので、有理数体上で代数的です。 は無理数ですので、有理数体の要素ではありませんが、その拡大体(たとえば実数体)の要素です。有理数体上で代数的な要素を代数的数といいます。上記引用では有理数体に限らず一般的な体となりますので、代数的数の説明ではありませんが、代数的数が理解できれば、代数的であるということの理解はそう難しくないと思います。
ちなみに代数的数でない数を超越数といいます。言い換えると、有理数係数の多項式の根とならない数です。たとえば円周率の は超越数です。
アルティンの『ガロア理論入門』は、代数的の説明のあと、その代数的要素をもつ多項式についての説明に移ります。
が 上代数的のとき、 を根にもつ 内の でない多項式の中で最低次数のものを選び、次にそれに適当な の要素をかけて、その最高次の係数を にしたものをつくり、これを で表わす。するとこの多項式 について、次の3つの性質がなりたつ。アルティンの本には載っていませんが、このような を最小多項式といいます。
- を のような 内の多項式とすると は で割りきれる。
- は 上既約である。
- は上のつくり方のもとで一意的に定まる。
たとえば先ほどの の有理数体上の最小多項式は です。 は、有理数係数の でない多項式で、 を根にもつ多項式の中で最低次数であり、その最高次の係数は1となりますので条件にあてはまります。
を根にもつ多項式はたくさんあります。 はもちろん、他にたとえば や なども を根にもつ多項式です。 を根にもつ多項式の中で、最低次数(この例では2次)で、最高次の係数が1である多項式が最小多項式です。
1次の多項式で を根にもつ多項式に、 がありますが、これは有理数係数の多項式ではありません。
この最小多項式の性質を3つ挙げています。そしてその証明もありますので、次回取り上げたいと思います。
代数的
を体、 を の拡大体とする。 を の要素とする。
内に係数をもつ多項式で、 を根にもつ でない多項式が存在するとき、 は 上で代数的であるという。
を体、 を の拡大体とする。 を の要素とする。
内に係数をもつ多項式で、 を根にもつ でない多項式が存在するとき、 は 上で代数的であるという。
最小多項式
が 上代数的のとき、 を根にもつ 内の でない多項式の中で、最低次数の多項式で、その最高次の係数が である多項式を の 上の最小多項式という。
が 上代数的のとき、 を根にもつ 内の でない多項式の中で、最低次数の多項式で、その最高次の係数が である多項式を の 上の最小多項式という。
≪…代数的数が理解…≫を、『離散的有理数の組み合わせによる多変数関数』の『存在量化確度方程式』と『存在量化創発摂動方程式』の帰結からの[1]の存在量化(∃)から、数学の基になる数の言葉ヒフミヨ(1234)が、平面(2次元)からの送りモノとして眺めると、直交座標や極座標を既にモチ合わせているようだ・・・
返信削除ヒフミヨは獺の祭りの並べ方