2011/03/18

東日本と西日本の電源周波数の違い

震災から1週間が経ちました。
まだまだ困難な状況は続いていますが、少しずつ復旧しはじめています。

関東地方では「計画停電」が初めて実施されました。現在もまだ続いています。


地震発生から1日後ごろから、「節電」の文字がツイッターのタイムライン上に並びました。東北・関東地方への電力供給のためです。

しかし同時に、「西日本では節電しても意味がない」という旨のツイートも流れていました。

節電自体は無駄ではありませんが、西日本の電源の周波数は60Hz、東日本の電源周波数は50Hzであるため、西日本の電力を東日本に供給するには容量があるためです。

そこで思ったツイートが以下。

東日本と西日本で電気の周波数?が違うのは何故?less than a minute ago via Keitai Web


数名の方から、「発電機の導入時、別々の国から購入したため」という回答をいただきました。ありがとうございます。

しかし、これは私の意図した回答ではありませんでした。回答が悪いのではなく、私の質問の仕方が間違っていたためです。

発電機を別々の国から購入した、ということは知っていました。しかし、今まで統一の動きはなかったのか、検討されていなかったのか、が知りたかったためのツイートでした。

それを思ったのが移動中であったため、家に帰ったら確認しようと、覚書のつもりでツイートした疑問に回答をいただいたのです。(改めて、見ている人がいるのだな、と感じました。)

以下、改めて知ったことを書いていきます。



ツイッターでの回答の中から頂いた、Wikipedeiaより。「商用電源周波数」という言葉は初めて知りました。

歴史的な背景を確認すると、概略としては以下です。
  • 明治時代に東京電燈がドイツ製の発電機を購入。これが50Hz仕様。
  • その後、大阪電燈がアメリカ製の発電機を購入。これが60Hz仕様。
  • そこから電力網が構築され、東日本は50Hz、西日本は60Hzとなった。
そして、「第二次世界大戦直後、復興にあわせて商用電源周波数を統一するという構想があったが、復興が急速に進んだことで実現がほぼ不可能になってしまった」とのこと。

統一への構想はあったものの、
  • 一方あるいは両方の地域の発電機を総て交換しなければならない(あるいは応急処置的に発電する段階で周波数を変換する設備を組み込み、それを通さなければならない)
  • 周波数を変更する際に停電が伴う
  • 周波数に依存する機器を交換するかそれに対策を施す必要がある
など、設備の増設、機器の交換など、費用が多額にかかってしまうことが原因で実現が難しくなったようです。


現在は、東西の電力網の中継地点として、「周波数変換所」が全国に3ヵ所あります。この周波数変換所で周波数を変換できる電力は、約100万kW。そのため、西日本の60Hzの電力を東日本に供給するには上限があり、西日本での節電分を東日本にそのまま供給できるわけではない、ということになります。


先日、Wikipedia「商用電源周波数」を確認したとき(3/13)と、本日確認したときとでは、内容が異なっていました。
周波数変換所によって東西間の電力供給は可能だが大規模災害などの場合を除いて需要に投資が見合わないとされ変換できる電力は100万kW(東清水変電所が本運用になっても120万kW)と少なく、前述の戦後間もない頃の周波数の統一が頓挫したことが残した弊害の一つとされる。

「大規模災害などの場合を除いて」という語句等が太字になっていたり、「東西間での周波数変換による相互融通」という項目が追加されていたり。今回の地震にて、私と同じような疑問を持った方(そして私より電力等についての知識がある方)が、追加・修正されたものと思われます。

また、以下のツイッターのまとめも参考にしました。
Togetter 「東西の電気の周波数がなぜ違うのか」

普段は、東西の周波数の違いなどほとんど考えないのですが、このような大規模災害が起きてしまったことで、周波数の違いや電力のことについての理解が深まりました。東西の周波数統一は難しいとは思いますが、考えていかなければならない課題の一つになるのではないかと思います。


現在、電気なしの生活は考えることができません。

地震に対して感謝はしたくないですが、日ごろあまり意識していないことが浮き彫りになる点においてはいい経験となりました。

前回記事にも書きましたが、「地震は自信になる」

困難な状況に打ち克った、浮き彫りになった課題を解決した、みんなが一つの心になって復旧復興できた。

そんな「自信」が生まれる日を楽しみにしています。