2011/08/28

「ニューメキシコの月」

 テーブルの上には一枚の写真がある。どことなく幻想的な風景写真。画面の下を横切る平原。残りの大部分を占める漆黒の空。その空をひっかくようにたなびく白い雲。平原にはひらべったい小屋と教会、無数の十字架が小さく埋もれている。そして、中空にはぽつんと丸く白い月が浮かんでいる。写真の隅っこにタイトルが書かれていた。
エルナンデスの月の出。ニューメキシコ州、一九四一年。

恩田陸さんの短編「ニューメキシコの月」(『象と耳鳴り』所収)の冒頭部分です。

久しぶりに読み直してみて、そういえば、この「エルナンデスの月の出」という写真をまだ見ていないな、と思い出しました。

最初に読んだときも、次に読んだときも見てみたいと思いつつ探していなかったのです…。


写真には詳しくなく、「エルナンデスの月の出」も、アメリカの写真家アンセル・アダムス(Ansel Adams)の名前も、恩田陸さんのこの短編から知りました。

WEB検索をすると、「エルナンデスの月の出」は、現在「山口県立美術館」にある、とのこと。

意外と近くにあったのですね。

山口県立美術館のHPでは、所蔵品検索ができました。「エルナンデスの月の出」も画像あり。(ここに貼っていいのかちょっと微妙なので、画像は貼っておりません。)

恩田陸さんの描写から私が想像していたものよりもいい写真です。

構図がいいのですかね?

私が想像していた風景は、もう少し平原や月の位置が上にずれたような写真を想像していました。


さて、山口県立美術館のHPを見てみると、トップページには、雪舟の『牧牛図(牧童)』の水墨画(追記:これは見るたびに変わっていました)、そして、現在「カンディンスキーと青騎士展」(2011/7/5~9/4)が開催されているとのこと。

美術・芸術にも明るくないですが、雪舟の絵もカンディンスキーの絵も好きなのです。ただ、「カンディンスキーと青騎士展」はもうすぐ終了です。


絵画も写真も、芸術作品一般は、あまり知りませんが、見るのは好きです。

少しずつ美術や芸術に関する教養も身につけたいとは思っていますが、いろいろな本物を見るのが一番なのではないかと考えています。

山口の方に足を運ぶ機会があれば、行ってみたいですね。


2011/08/27

星が吸い込まれる瞬間

先日、NHKニュースに、以下の記事が掲載されました。
NHKニュース「星が吸い込まれる瞬間 初観測」

YouTubeにも動画があったので、貼り付け。
GIZMODEの記事で知りました。)


「ブラックホールのメカニズムの解明」はできるでしょうか?

興味があります。


以下は、YouTube動画の説明部分です。
In late March 2011, NASA's Swift satellite alerted astronomers to intense and unusual high-energy flares from a new source in the constellation Draco. They soon realized that the source, which is now known as Swift J1644+57, was the result of a truly extraordinary event -- the awakening of a distant galaxy's dormant black hole as it shredded and consumed a star. The galaxy is so far away that the radiation from the blast has traveled 3.9 billion years before reaching Earth.

Most galaxies, including our own, possess a central supersized black hole weighing millions of times the sun's mass. According to the new studies, the black hole in the galaxy hosting Swift J1644+57 may be twice the mass of the four-million-solar-mass black hole lurking at the center of our own Milky Way galaxy. As a star falls toward a black hole, it is ripped apart by intense tides. The gas is corralled into a disk that swirls around the black hole and becomes rapidly heated to temperatures of millions of degrees.

The innermost gas in the disk spirals toward the black hole, where rapid motion and magnetism creates dual, oppositely directed "funnels" through which some particles may escape. Particle jets driving matter at velocities greater than 80-90 percent the speed of light form along the black hole's spin axis. In the case of Swift J1644+57, one of these jets happened to point straight at Earth.

Theoretical studies of tidally disrupted stars suggested that they would appear as flares at optical and ultraviolet energies. The brightness and energy of a black hole's jet is greatly enhanced when viewed head-on. The phenomenon, called relativistic beaming, explains why Swift J1644+57 was seen at X-ray energies and appeared so strikingly luminous.

When first detected on March 28, the flares were initially assumed to signal a gamma-ray burst, one of the nearly daily short blasts of high-energy radiation often associated with the death of a massive star and the birth of a black hole in the distant universe. But as the emission continued to brighten and flare, astronomers realized that the most plausible explanation was the tidal disruption of a sun-like star seen as beamed emission.

もう少し、英語の勉強もしなければ…。

2011/08/26

facebook ページを作りました!

このブログの更新を楽しみにされている方へ朗報です!!

あまり、いないとは思いますが…。


定期購読をされている方はほとんどいないということは知りつつも、facebook ページの作成をいたしました。

facebook ページのタイトルは、『個人ブログ「Off the Job Training」の FB ページ』。

「FB ページ」には、facebook ページという意味に加え、フィードバック(feedback)のページという意味も持たせています。

このブログを読んでのご意見やご感想、あるいは批判も含め、何かありましたら是非教えてください。


読んでいる方が少ないにも関わらず、なぜ facebook ページを作ったか?

それは、、、

単に作ってみたかったからです。


facebook については当初はわからないことが多く、使用頻度も少なかったのですが、最近少しずつわかりはじめ、使用機会も増えてきました。

このブログでも、少しずつ facebook のソーシャルプラグイン等を増やしています。


テーマが定まっておらず、無秩序な記事が多いですが、もし気に入った記事がありましたら、左上あるいは下部中央より、「いいね!」をお願いします。

2011/08/21

海洋堂ホビートレイン

先日、愛媛より大阪に帰ってきました。

宇和島駅で列車の出発を待っていると、向こう側のホームにどす黒い赤の列車が止まっていました。

かなり気になったので、写真を撮りました。

どうやら、「海洋堂ホビートレイン」に出くわしたようです。

海洋堂といえば、確か「チョコエッグ」のフィギュアをつくっていた会社(だったと思います)。

その海洋堂のホビー館(HP: 海洋堂ホビー館四万十)が、どうやら高知の四万十町にオープンした模様です。

時刻表にも「海洋堂ホビートレイン」の名前がでるとのこと(「JR ホビートレイン完成お披露目式!!」)

お披露目式のYouTubeまでありました。


また、多分別件ですが、8月8日を「四万十かっぱの日」と制定しちゃったりしています(「四万十川かっぱの日制定のお知らせ!」)。

海洋堂ホビー館四万十は、平成21年度に廃校になった打井川小学校の体育館を改築してつくられ、過疎の地域に新たな人の集まりと賑わいを起こすという地域住民の思いがこめられているとのこと。

海洋堂と四万十町の関係はわかりませんでしたが、ホームページの「ごあいさつ」の中で、海洋堂の宮脇社長の言葉、
この出来事のすごいところは、日本全国のどこよりも早く四万十町つまり公の組織が海洋堂=オタク文化の施設を作ることであります。これからいろいろと模型、ホビー、フィギュアを使った施設は出来てくるでしょうが二番じゃあ駄目なんです! 一番であることの意味はとても大きいのです。
 その一番目の記念すべきミュージアムがオタクの聖地秋葉原ではなく、日本でおそらく一番不便な四国、高知の四万十町に出来ることは、常日頃とても便利な都会に生活している方々にとって、わざわざ不便な場所に足をのばして見に行くという「非日常を感じる」イベントとなります。
 そのお遍路さんのような苦労をして到着する「海洋堂ホビー館四万十」は、これまで海洋堂が歩んできた1960年代からの歴史と実績を体感できるフィギュアの魅力がぎっちりと詰まったまさにホビーの聖地になることは間違いありません。
意気込みが感じられます。

確かに、愛媛宇和島と高知窪川を結ぶ予土線は不便です。

特急は走っておりませぬ。

「海洋堂ホビートレイン」は期間限定。

(外見はともかく、)車内にも装飾が施されているようですので、乗ってみたいとは思いました。

ホビー館の方も面白そうですね。


さて、過疎化対策にはなるか!?

中島敦「悟浄出世」

中島敦「悟浄出世」について。

「悟浄出世」は、『西遊記』のなかの登場人物(?)である沙悟浄を主人公とした作品です。

三蔵法師や孫悟空と出会い、天竺までの旅をともにする前、流沙河の河底が舞台です。

岩波文庫版にある氷上英廣さんの解説での言葉を借りれば、「沙悟浄をピュロンを思わせる懐疑派に仕立てて、流沙河の河底の月明の中を、思想遍歴させるという着想はすばらしい。」

この「悟浄出世」と、もうひとつ「悟浄歎異」という短編には「『わが西遊記』の中」という断り書きが付いています。

中島敦は『西遊記』を題材に、『わが西遊記』という作品を書こうとしていて、上記「悟浄出世」と「悟浄歎異」はそのなかの断片であると言われています。

『わが西遊記』、読んでみたかったです。

どんな作品になっていたでしょうか。


話を元に戻して、「悟浄出世」について。

この短編を読んだとき、最近(といってもここ半年くらいに)読んだ、森博詞さんの『自分探しと楽しさについて』を思い出しました。

「悟浄出世」は思想遍歴の旅でもありますが、「自分探しの旅」とも読める作品です。

「臆病な自尊心」と「尊大な羞恥心」

中島敦の「山月記」。

国語の教科書にも掲載されていたので、ご存知の方も多いと思います。

帰省中に中島敦の『山月記・李陵 他九篇』(岩波文庫)にて、教科書以来数十年ぶりに「山月記」を読み直しました。

李徴が虎となった理由として自己分析を語る件で、有名な(?)言葉があります。
共に、我が臆病な自尊心と、尊大な羞恥心との所為である。
「臆病な自尊心」、「尊大な羞恥心」。

それぞれが、どのようなことを指しているのかのメモ書きです。

2011/08/20

市越池の「海津見神社」

前回記事の続き)

実家近くにある「鬼北総合公園」。

そしてそこにある「市越池」。

写真は市越池を反対側から撮った写真。

さて、この市越池の中心あたりに、「竜王様」と呼んでいる神社があります。

ちょうど吊橋を渡ったところです。(写真は竜王様側から見た吊橋)

この「竜王様」、正式名称は「海津見神社」ということがわかりました。

今回は「海津見神社」について。

鬼北総合公園の散歩

実家近くに、子どもの頃によく遊んだ池があります。

このブログでも、ちらっと書いたことのある池ですが、私は「竜王池」と呼んでいます。

夏期休暇で帰省したこともあり、久しぶりに行ってみました。

そのときの散歩の記録です。

帰省

お盆が終わってから、ですが、夏期休暇をいただいています。

この夏期休暇を利用して、しばらく愛媛の実家に帰っておりました。

そして本日、実家から大阪に戻ってきました。

夏期休暇はもう少し残っていて、明日帰る予定だったのですが、おばさんの父が亡くなり、実家の父母が急遽、お通夜・お葬式に出るため、合わせて帰った次第です。

私は、お通夜・お葬式には参列いたしませんが、ご冥福をお祈りいたします。

2011/08/17

『口遊』の等差数列

下平和夫『日本人の数学 和算』を読んでいると興味をひいた問題がありました。

天禄元年(970年)に編集された『口遊(くちずさみ)』の「竹束篇」として載っている問題です。

以下、『日本人の数学 和算』からの引用。
また「竹束篇」として、竹をたばねる問題がある。このたばね方はまん中を三本とし、次に九本、十五本、二十一本とたばねていく。いちばん外側が二十一本のとき、全部で何本かという問題で、その求め方は、いちばん外側の本数を数え(これをaとする)、これに三を加えて二乗し、十二で割れとしている。
下平和夫『日本人の数学 和算』(講談社学術文庫)p.45
図がある方がわかりやすいと思いますので、ちょっとWEBより拝借。

さて、引用内の解法の通りにやってみると、いちばん外側の本数は21本で、これに3を加えて2乗し、12で割れということだから、
(21+3)2/12
=242/12
=576/12
=48
で、48本となります。

実際に計算すると、まん中を3本とし、次に9本、15本、21本とたばねていくので、
3+9+15+21 = 48
で48本となり、合っています。

ちょっと不思議に思いました。

なぜ3を加えて2乗して12で割ると答えが出てくるのか?

数列の復習とともに考えていきます。

2011/08/16

オイラーの公式の証明

昨夜、ツイッター上で@Poyo_Fさんのツイートを見かけました。

「オイラーの公式」の証明についてのツイートです。

夜遅かったので、後でツギャッターにまとめよう思いましたが、今日確認すると既にまとめがありましたので、まずは、こちらを貼り付け。




ところで、「オイラーの公式」について、私は名前だけ知っているという知識…。

「オイラー」も、「オイラーの公式」も、名前だけ知っているという知識です。

あ、『数学ガール』には出てたかも。

そこで、「オイラーの公式」について調べてみました。

そして、上記ツギャッターの「オイラーの公式」の証明を詳しく見ていきたいと思います。

2011/08/15

2冊目の本を購入する理由!?

本日(8/14)購入した本について。

もともとは岩波文庫の『フランクリン自伝』があれば買おうと思って本屋に向かったのですが、全然違う本を購入しました。

購入したのは文庫本5冊。

そろそろ夏期休暇にも入るので、まぁ読めるだろう、と思って買いました。

以下は、購入した動機について、です。

ちなみに本日買った本は、以下5冊です。

  • シェイクスピア『アントニーとクレオパトラ』(ちくま文庫)
  • 浜口直太『仕事が速い人のすごい習慣&仕事術』(PHP文庫)
  • 石田淳『すごい「実行力」』(知的いきかた文庫)
  • 下平和夫『日本人の数学 和算』(講談社学術文庫)
  • 中島敦『山月記・李陵 他九篇』(岩波文庫)

2011/08/13

ペルセウス座流星群の話題からの雑記

ツイッター上でペルセウス座流星群の話題が頻繁につぶやかれていました。

毎年この時期はペルセウス座流星群の話題が多くなります。

「流れ星」。

ロマンチックですね。


話は変わって、星座にもロマンがあります。

夜空に浮かぶ星の並びに形や名前をつけて。

それぞれに物語があって。

星座物語、そしてそのバックボーンとなっているギリシア・ローマ神話の物語は好きな物語のひとつです。


もちろんペルセウス座にも物語があります。

ペルセウスの物語。

「ペルセウス」「カシオペア」「アンドロメダ」「メデゥーサ」「ペガサス」・・・

「カシオペア」や「アンドロメダ」なども、星座になっています。


子どもの頃、『聖闘士聖矢』という漫画を読んで、星座に興味を持ちました。

その漫画で、星座が88個あるとか、黄道十二宮星座など、いろいろなことを知りました。

「ペルセウス座のアルゴル」という白銀聖闘士(シルバー・セイント)がいたことも覚えています。

「アルゴル」はペルセウス座にある星の名前でもあり、たしか「変光星」であることも後々知りました。


星座への興味からギリシア・ローマ神話へ。

また一方で天体などの地学分野へ興味が拡がっていきました。


漫画は、いろいろな物事への興味をかきたてる入り口だと思っています。

2011/08/09

日本版二十四節気

本日(8/8)は、「立秋」。

夏真っ盛りですが、暦の上では秋に入っていきます。これから秋本番(?)に向かうので「立秋」。

手紙も「暑中見舞い」から「残暑見舞い」になります。


普段、テレビもほとんど見ないですし、新聞もとっていないので、梅雨が明けたことも知りませんでした…。

一ヶ月前に梅雨明けしてた…:気象庁 | 平成23年の梅雨入りと梅雨明け(速報値) - http://goo.gl/B8p7less than a minute ago via shareaholic app Favorite Retweet Reply




さて、「立秋」というのは、「二十四節気」のうちのひとつですが、Wikipedia「二十四節気」を見てみると、興味深いリンクが張ってありました。

日本版二十四節気
~日本気象協会は新しい季節のことばの提案に取り組みます~

「2012年秋を目途に日本版二十四節気を提案する予定」とのこと。

どんな名前になりますかね?

自分なりに考えてみたいと思います。

あなたのブログにトゥギャリを貼ろう!―Togetterの機能の紹介

Togetterは、Twitterの個々ツイートをまとめることができるサイトで、ときどき眺めることがあります。

個々のツイートだけでは流れが全くわからないときも、Togetterでまとめられているものがあるとよくわかることがあります(ただ、まとめ方にも良し悪しがあるのですべてがわかりやすいとは言えませんが)。

そのTogetterでまとめられたもの(トゥギャリ)をブログに貼る機能があることを最近知りました。(遅っ…)

ためしに貼ってみます。

2011/08/04

コールセンターの付加価値

「付加価値をつける」と書くと、「腹痛が痛い」と言っているのと同じ構造ではないか、とちょっと疑問に思ってしまうのですが…、それはさておき。

本日、少し真面目な話をしました。

コールセンターでは、顧客から注文を受けたり、商品やサービスの問い合わせ対応、住所等の変更連絡など、お客様からの電話連絡に対して様々なことをしています。

で、私たちはこのような仕事をして給料をもらっているわけですが、何に対して給料をもらっているのか?

私たちは何かモノをつくったりはしていませんし、私の勤める電話窓口はインバウンドセンター(受電対応)なので、こちらから顧客に連絡するなどの営業活動をしているわけではありません。

サービス業です。何か売上を計上することはありません。

商品が売れたとしても、それは商品そのものの魅力であったり、CMや広告の効果であったり・・・

私たちの活動は、なかなかお金として表わすことができません。

しかし、それでも給料をもらっていて、そのお金は元々はどこから出ているかというと、顧客から、ということになります。

私たちは、顧客からお金をいただく代わりに、顧客に何をもたらしているのか?

そのような話をしました。

現時点での私の考えは、「翻訳」あるいは「編集」という考えです。

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