2017/04/14

本の読み方

1本、2本、3本、……と、棒状のものを数えるときに助数詞「本」を使う。通常「ほん」と発音するが、ときどき「ぽん」「ぼん」と発音する。

1~10までの発音を列挙すると、いっぽん、にほん、さんぼん、よんほん、ごほん、ろっぽん、ななほん、はっぽん(はちほん)、きゅうほん、じゅっぽん、となる。

「ぽん」となるときは規則性が見られる。「ぽん」と読むときは、1本、6本、8本、10本のときで、「ぽん」の前に促音便の「っ」がある。促音「っ」の後では「ぽん」と読むといえそうである。

「ぼん」と読むときは、ここでは3本のときだけである。撥音「ん」の後で「ぼん」になるかといえば、そうではない。4本は「よんほん」で、「ん」の後だが「ぼん」にはならない。

アルクのサイトによると、以下の記述があった。
次に3と4の問題です。3と4はどちらも撥音で終わりますが、助数詞の読みはしばしば異なります。「3本」、「4本」のほか「3匹」、「4匹」などがそうです。助数詞以外でも「300」と「400」は/byaku/と/hyaku/になります。これは「さん」が漢語でもともと「さん」であったのに対し、「よん」が和語でもとは「よ」であったため撥音がなかったことに起因すると考えられます。
もともとは「よほん」だったが、「よ」が「よん」に変わっても「ほん」はそのままだったという。可能性はある。

ただ、「本(ほん)」を「ぽん」や「ぼん」と発音するのは、発音のしやすさからではないかと思われる。「よ→よん」に変わったあとに発音のしやすさから「ぼん」に変わってもいいのではないか、とも思う。もともとの言い方を残すならば、3本も「さんほん」と、1本も「いちほん」と発音すればよかったのではないか、とも思う。

また、助数詞ではないが、「文庫本、中古本、新刊本」は「ぼん」と読む。新刊本は「ん」の後なので「ぼん」になるといえるが、文庫本、中古本は「ほん」のままである。もっとも助数詞としての使い方ではないので、助数詞とは異なるルールが働いているのかもしれない。

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