2019/12/07

第2章第2節の節末問題

エミール・アルティン『ガロア理論入門』第2章第2節の節末問題。なかなかハードです。

問題2-1 \( K \) 内の2つの多項式 \( f(x) , g(x) \neq 0 \) に対して
\( f(x) = q(x)g(x) + r(x) , \qquad \mathrm{deg} \ r(x) \lt \mathrm{deg} \ g(x) \)
となる \( q(x) , r(x) \) が定まることを \( f(x) \) の次数についての帰納法で示せ。また \( q(x) , r(x) \) の一意性を示せ。

問題2-2 第1章、問題1-3で扱った可換体 \( Z_p \) において \( p=7 \) にとる。体 \( Z_7 \) において、次の各方程式を満足する要素を求めよ。
(1) \( 3x=4 \)
(2) \( x^2 + x + 1 = 0 \)
(3) \( x^2 -3 = 0 \)

問題2-3 整数全体の集合を \( Z \) とし、整数を係数とする \( x \) の多項式の全体の集合を \( Z[x] \) とする。\( f(x) \in Z[x] \) に対して \( f(x) = a f_0 (x) \) となる \( a \in Z , f_0 (x) \in Z[x] \) が存在するとき \( a \mid f(x) \) で表わす。いま \( p \) を素数とし \( g(x), h(x) \in Z[x] \) とするとき \( p \mid g(x)h(x) \) ならば \( p \mid g(x) \) または \( p \mid h(x) \) を示せ。

問題2-4 \( f(x) \in Z[x] \) が、有理数を係数にもつ2つの多項式 \( g(x), h(x) \) の積に分解されるならば、実は \( Z[x] \) に属する2つの多項式の積に分解されることを示せ。またとくに \( f(x) \) の最高次の係数が1ならば、分解する多項式の最高次の係数も1としてよいことを示せ。

問題2-5 次の各多項式は有理数体 \( Q \) 上既約であることを示せ。
(1) \( f(x) = x^5 -x -1 \)
(2) \( x^4 +8 \)

問題2-6 \( f(x) = x^5 - ax -1 \) が有理数体上可約となるように整数 \( a \) を定めよ。

問題2-7 \( p \) は素数、\( a_0, a_1, \cdots, a_n \) は整数で、
(1) \( p \nmid a_n \quad \) (2) \( p \mid a_i ( i = 0, 1, 2, \cdots, n-1 ) \quad \) (3) \( p^2 \nmid a_0 \)
のとき \( f(x) = a_0 + a_1 x + \cdots + a_n x^n \) は有理数体 \( Q \) 上既約であることを示せ。

問題2-8 前問を用いて、次の多項式は有理数体上既約であることを示せ。
(1) \( x^3 -3 \)
(2) \( x^4 -8x^2 +2 \)
(3) \( x^4 + x^3 + x^2 + x + 1 \)

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