定理7(クロネッカーの定理)と定理8の証明です。
定理7.(クロネッカー)
f(x) を体 K における定数でない多項式とするとき、K の拡大体 E で、f(x) がその中に根をもつものが存在する。
非常に簡潔に証明が書かれており、証明は「 f(x) の1つの既約因子をとり、これを用いて上でつくった拡大体 E1 をつくればよい」のみ。f(x) を体 K における定数でない多項式とするとき、K の拡大体 E で、f(x) がその中に根をもつものが存在する。
定理8.
σ を体 K から体 K′ の上への同型写像とする。f(x) を K 内の既約多項式とし、その像を f′(x) とする。f(α)=0 を満たす α による拡大体を E=K(α) とし、f′(α′)=0 を満たす α′ による拡大体を E′=K′(α′) とする。すると σ は α の像が α′ であるような E から E′ の上への同型写像に延長される。
σ を体 K から体 K′ の上への同型写像とする。f(x) を K 内の既約多項式とし、その像を f′(x) とする。f(α)=0 を満たす α による拡大体を E=K(α) とし、f′(α′)=0 を満たす α′ による拡大体を E′=K′(α′) とする。すると σ は α の像が α′ であるような E から E′ の上への同型写像に延長される。
証明 E の任意の要素 θ は θ=g(α) の形をしている。ここに g(x) は K 内の多項式で、その次数は f(x) よりも低いものである。θ に g′(α′) を像として対応づけよう。この写像は明らかに与えられた写像 θ の延長であり、E を E′ の上へ一対一に写像する。このとき2要素の和は像の和に写像されることは明らかである。また g(α)h(α)=r(α) とすると r(α) は g(α)h(α) の f(x) を法とした剰余であり、したがって g(x)h(x)=q(x)f(x)+r(x) のような多項式 q(x) が存在する。ここで多項式の像を考えると g′(x)h′(x)=q′(x)f′(x)+r′(x) であり、x=α′ に対して g′(α′)h′(α′)=r′(α′) となる。よって2要素の積は像の積に写像される。そして、この定理8により、「1つの既約方程式の根によって生成された拡大体の構造は、その根の選び方に関係しない」という特性が示されたことになります。
(証明終り)
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