2017/03/31

ホウレンソウの育て方(まえがき)その②

「ホウレンソウ」と聞くと、何を思い浮かべるだろうか。

大半の人は、野菜の「ほうれん草」を思い浮かべるであろう。また、会社などでビジネスに関わる人ならば、「報告・連絡・相談」を略した「報連相」を思い浮かべる人もいるであろう。

「報告・連絡・相談」いわゆる「報連相」は、仕事でのコミュニケーションの基本とされている。現在は一人でする仕事はあまりない。会社に勤めたり、チームを組んだり、仲間で集まったりして仕事をしている人がほとんどであり、意思疎通や情報伝達などのコミュニケーションがない状態で仕事をすることは不可能に近い。

書店のビジネス書のコーナーに行けば、報連相を取り扱った本に巡り合うこともしばしばある。「報連相のコツ」や「上手な報連相のしかた」などのタイトルが目立つ。

報連相に関するすべての本の内容を読んでいるわけではないので一概には言えないかもしれないが、それらの本は報告、連絡、相談を「する側」から書かれていることが多いように思う。上手く報告するにはどのようなことを報告すればいいのか、連絡するツールや媒体は何を選べばいいのか、相談する時間をつくるにはどうすればいいのか、など、新社会人向けに報告・連絡・相談のノウハウを紹介する内容である。

報連相を「される側」から書かれたものは少ないように思う。

「報告がない」「連絡をしっかりしてくれ」「事前に相談すべきだろう」など、報連相が少ない、あるいは、もっと詳しい報連相がほしいと思っているのは「される側」の方である。「される側」の方に、報連相についての課題意識、問題意識がある。しかし、書籍などで取り扱われている報連相の大半は「する側」向けの内容であるのは不釣り合いな気がする。「報連相をしたい/もっと上手くなりたい」という人より、「報連相をしてほしい/もっと上手になってほしい」という人の方が多数であると思う。

これから複数に分けて書いていくことは、報連相を「してほしい側」の人向けの内容である。

そして、ひとつの試みでもある。「ほうれん草を育てるように、報連相を育てられないか」ということを考えてみたい。

幸いにも実家は兼業農家で、自家消費用ではあるけれども、ほうれん草を育てている。また、報告・連絡・相談を受ける側にとって共通する「聞く」ということについては、ここ数年仲間とともに修行をしてきている。そのため相談者にも事欠かない。

そして何より、「言葉あそび」が好きで、「ほうれん草の育て方」と「報連相の育て方」をこじつけてみることにワクワクする。

昨日に引き続き「まえがき」のようになってしまったが、そろそろはじめよう。

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