「真空」とは真に空の状態のことで、一般的には空気のない状態のことを意味している。
おそらく古の人々は、何もないという意味で空(そら)に空(くう)の字を当て表現していたのであろうが、空気やその他の、目に見えないものが存在し、それを知ることによって真に空、つまり「真空」という呼び名が生まれたのだと想像する。
人は言葉によってものごとを考え、また他人に伝達し、その世界の把握に役立てているが、その原理とは、ものごとに名を与え、自分自身で制御できる範疇に取り込んでいくということであろう。
しかし、何もない、虚無に名を与えると、それがあたかも存在するように扱ってしまうということがある。
たとえば、「無」という言葉。知らず知らずのうち、「そこには無が存在する」ということがある。「無」というものがあたかも存在しているように錯覚してしまう。
何も存在しないものに名前をつけるなということではない。存在しないものに名前をつけないでいると、世界の大半のものが失われる可能性がある。
ただ、そのことに自覚的でいたいと思う。
真空は何もないために、その状態がポツンとあるわけではない。少なくとも地球上では何らかの物質で場所が占められ、真空は瞬く間になくなってしまう。
ブログ アーカイブ
- 
        ▼ 
      
2017
(88)
- 
        ▼ 
      
3月
(30)
- ホウレンソウの育て方(まえがき)その②
 - ホウレンソウの育て方(まえがき)
 - 「元」のもと、「本」のもと
 - 真空
 - 言語観
 - 時間の言語学
 - キョロック!
 - 木の成長に印をつける
 - 成功を引き継ぐ
 - 春を探しに出かけよう
 - コピーと解像度
 - 計画と解像度
 - 2045年問題とは問題ではないのでは?
 - 課題を明確にするには
 - 可能と存在
 - 立体的に世界を見る
 - うれしい勘違い
 - 『(ら)れる』のコーチング論(3)ー行動と感動
 - 感動について
 - ハチに刺されたとき
 - 「気づき」はたくさんあるけれど
 - 山羊座とパニック
 - 地上の星座
 - ひとはなぜ戦争をするのか
 - 実験的経験的体験
 - 「わかる」と「できる」
 - 息づかいが激しい
 - 考えるという行為
 - スイッチ・バック
 - 名前に思いを乗せる
 
 
 - 
        ▼ 
      
3月
(30)
 
0 件のコメント:
コメントを投稿