瀬戸賢一さんの『時間の言語学』を読んだ。少し悔しい。というのも、時間の表現について興味深いと思っていたにもかかわらず、深く考察していなかったからである。
『時間の言語学』では、未来から過去へ《動く時間》と、未来に向かって《動く自己》を想定する。そして《動く時間》と《動く自己》は矛盾しない。
時間の〈流れ〉のメタファーを捉えきれていなかったことが悔しい。
本書では、時間のメタファーとして〈流れ〉の他に〈時間はお金〉のメタファーがあるといい、さらに、「持続可能な定常経済を構築すべき時期」として、それにふさわしい新たなメタファーが必要であるとする。
そのメタファーとは、〈時間は命〉というメタファーである。「時間は円環する命」と提案する。
時間は抽象的な概念であり、それを表現するのに空間的な言葉を使う。空間的な言葉で時間を把握する。
メタファーは人間の思考能力の重要な要素であり、私が言葉に興味を持つのもそれが理由である。
2017/03/26
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