ほうれん草を育てるために必要なものには、どのようなものがあるだろうか。ほうれん草を育てようとすると、何を準備するだろうか。
ほうれん草の種は必要だろう。種を蒔くための場所も必要である。他にも、肥料であるとか、鋤や鍬などの道具類も準備した方がいい。
プランターや土、肥料を用意して庭やベランダで栽培することもできるとは思うが、ここでは畑でほうれん草を育てることを考えてみたい。
種を蒔く前には、畑を耕す。鋤や鍬で畑を掘り返す。余談ではあるが、掘り返すという文字を打ったとき、「耕す」は「田(た)・返す」から来ているのではないかと想像した。方言で、ひっくり返すことを「かやす」という。
さて、なぜ畑を耕すのだろうか。
もっとも大きな理由は、土をやわらかくするためであろう。種を蒔くといっても畑の表面にぱらぱらと蒔くわけではなく、土中に種を埋める。土が固いとやりにくい。また、種から芽が出る、根が生えるときに土が固いと成長しにくい。やわらかい土の中に植えることで芽や根が伸びやすくなる。土中に石などの障害物があれば、掘り返すことで見つけやすく取り除きやすくなるだろう。
他の理由として、土と空気と混ぜるということもあるかもしれない。土と空気を混ぜるのでやわらかくなるともいえる。植物の根にも多少の空気は必要であろう。また適度な水分を保つためにも空気が混ざっていた方がよさそうだ。
他にも、雑草の繁殖を防ぐためであるとか、肥料をまいたあとに混ぜるためであるとか、様々な理由があるだろう。
なぜこのようなことに拘っているのかというと、ほうれん草と報連相を関連づけたいためである。
ほうれん草がよく育つように畑を耕す。報連相がよく育つように「畑を耕す」に相当することは何かを探りたい。
きっかけとなるのは言葉である。
「耕す」を英語でいうと、「cultivate」という。cultivateはラテン語のcolereから来ている。このラテン語colereから派生したcultivateとは別の英単語がある。「culture」である。「耕す」ことと「カルチャー(文化)」は同語源の言葉である。ちなみに「農業」を英語でいうと「agriculture」である。
畑を耕すことは、文化といえる。文化という土壌で、報連相が育つと考えてみたい。
2017/04/01
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