「わかる」と「できる」は違う、とよく言われる。わかっていてもできないことはたくさんあるし、できていてもわからないこともたくさんある。
では、「わかる」と「できる」の違いは何か?
「わかる」ということは頭で理解している、「できる」ということは身体で理解している、ということもできる。また、「わかる」ということはINPUT、「できる」ということはOUTPUT、ということもできる。
ここではちょっと視点を変えて、言葉の面から考えてみたい。
「わかる」という言葉は「分ける」という言葉と関係している。「わかる」を「分かる」と漢字で書くこともある。「わかる」と似たような意味を持つ言葉として、「理解(する)」とか「分別(がある)」とか、「判断(する)」など、2つ以上のものに分けるような言葉もある。何か対象を分けて、分析して、理解して…、というようなイメージである。
一方「できる」は、漢字で書くと「出来る」と書く。「出で来る」で「出来る」。また「できる」という語には、「作る」という意味もある。料理ができる、作品ができる、といったように。何かいろいろな材料から新しいものを作るという意味でである。
方向のイメージとして、「わかる」は上から下へ、「できる」は下から上へというイメージもある。あるいは、「わかる」は外側から内側へ、「できる」は内側から外側へ、というイメージもある。
「わかる」という言葉から連想されるのは「知識」、それと呼応させると「できる」という言葉から連想されるのは「スキル(技術)」。知識を形容するとき、「深い知識」「浅い知識」という。一方、スキルを形容するときは、「高いスキル(技術)」「低いスキル(技術)」という。
思考力は深め、行動力は高めたい。
2017/03/05
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