今までで2度、蜂に刺されたことがある。
初めて刺されたのは小学生のとき、クマバチ(田舎ではクマンバチと呼んでいた)に刺された。
夕暮れ前だったと思う。縁側に布団があった。布団の近くには洗濯物があった。日が陰ってきたので干していた布団と洗濯物を取り込んで縁側に置いていたようだ。
布団の上に寝転んだ。気持ちがいい。
そのときはジーパンにトレーナーという服装だった。このまま一眠りしようと思ったが、寝返りをしたりするとジーパンの留め具やリベットが当たって気になったので着替えることにした。洗濯物の山のなかにジャージを見つけたのではき替えた。
右足がチクッとした。
最初、マチ針か安全ピンかなにかがジャージに刺さっていて、それに触れたのだと思い、ジャージを脱ぎ、右足の裾のあたりを観察した。それらしきものはついていない。
ジャージを振ってみると、ジャージの腰の部分から、黒く丸々と太ったクマバチが、ブーンという音とともに飛んで出た。細かく速く羽ばたいているのに、飛んでいるクマバチ自体のスピードは遅く、太りすぎじゃないかと感じた。
縁側のガラス戸を開け、クマバチを追い出した。自分の右足を見ると、チクッとところを中心に赤く腫れていた。
笑いながら「ハチに刺された」と母親に言うと、祖母からアロエをもらってきて、皮を剥いで患部に塗った。
2度目は、バカな経験だと思う。多分アシナガバチだろう。
友人の家へ遊びに行き、虫取り網で友人の家の庭にいる虫を捕まえて遊んでいた。調子に乗って、花の上を飛んでいるハチを網で捕らえた。トンボの羽を合わせてつかむように、アシナガバチの左右の羽を合わせつかみ上げると、ハチの体は腰のところで器用にクニャリと曲がり、尻の先端の針で人差し指を刺した。自分のバカさ加減に笑った。
「アロエ、ある?」と友人にきくと、「アンモニア水ならある」と家の中からアンモニア水を持ってきた。そのとき初めて、ハチに刺されたら小便をかけろ、と聞いた意味がわかった気がした。
ハチに刺されたときのアロエや小便は、民間療法のようである。意味がないという話も聞いたことがある。ただ少なくとも患部を冷やすくらいの効果はあるとは思う。無意味ではなく効果が小さいというくらいに思っておいたほうがいい。
こんなことを書いていると、もし今ここでハチに刺されたらどうするだろうかと考えた。アロエは近くに見当たらない。アンモニア水も持っていない。小便もすぐには出ないだろう。ではどうするか。
刺されたところを水で冷やすと思うが、その前に、笑いそうな気がする。
2017/03/11
登録:
コメントの投稿 (Atom)
ブログ アーカイブ
-
▼
2017
(88)
-
▼
3月
(30)
- ホウレンソウの育て方(まえがき)その②
- ホウレンソウの育て方(まえがき)
- 「元」のもと、「本」のもと
- 真空
- 言語観
- 時間の言語学
- キョロック!
- 木の成長に印をつける
- 成功を引き継ぐ
- 春を探しに出かけよう
- コピーと解像度
- 計画と解像度
- 2045年問題とは問題ではないのでは?
- 課題を明確にするには
- 可能と存在
- 立体的に世界を見る
- うれしい勘違い
- 『(ら)れる』のコーチング論(3)ー行動と感動
- 感動について
- ハチに刺されたとき
- 「気づき」はたくさんあるけれど
- 山羊座とパニック
- 地上の星座
- ひとはなぜ戦争をするのか
- 実験的経験的体験
- 「わかる」と「できる」
- 息づかいが激しい
- 考えるという行為
- スイッチ・バック
- 名前に思いを乗せる
-
▼
3月
(30)
0 件のコメント:
コメントを投稿