2017/03/29

「元」のもと、「本」のもと

「本」という漢字も、「元」という漢字も、どちらも「もと」と読める。

「もと」と読んだときには同じような意味に思えるのに、「本(ホン)」「元(ゲン)」とすると違う意味に思える。

「本気」と「元気」は違う。

手元の国語辞典でのそれぞれの意味は以下であった。

【本気】
〔いいかげんやじょうだんではなく〕まじめな気持ち。

【元気】
Ⅰ①心やからだの活動のもとになると考えられる力。②「元気①」のあらわれた状態
Ⅱ①健康。②「元気Ⅱ①」であるようす。

元気の意味をⅠとⅡに分けているのは、品詞の違いがあるためである。Ⅰは「名詞」として、Ⅱは「形容動詞」として掲載されていた。「元気がある」といえばⅠの意味で、「元気な(人)」といえばⅡの意味で使う。

本気の方は「名詞」と「形容動詞」が併記されていた。

「元気がある」とはいうが、「本気がある」とはあまりいわない。

「元気な人」はおかしくないが、「本気な人」はどうだろうか。「本気の人」という方が多いような気がする。

「本気になる」というと「まじめになる」というような意味で、「元気になる」というと「健康になる」という意味である。「元気」がありのままだとすると、「本気」は集中したような印象を受ける。「元気を出せ」というと励ましとなるが、「本気を出せ」というと叱咤激励のような感じになる。

漢和辞典で調べると、「本」という漢字は指事文字で、「木の根の太い部分に-印や・印をつけて、その部分を示したもので、太い根もとのこと」とあった。一方、「元」という漢字は象形文字で、「兀(人体)の上にまるい・印(あたま)を描いたもので、人間のまるい頭のこと。頭は上部の端にあるので、転じて、先端、はじめの意となる」である。指事文字とは、絵としては描きにくい一般的な事態を、抽象的な約束や印であらわした字で、象形文字は事物の形を描いて簡略化した絵文字であることから、「元」の方は具体的なもので、「本」の方は抽象的なのかもしれない。

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