先日「3人の連歌職人(戯作)」と題する小文を書きました。戯作の名のとおり戯れに作ったもので、「3人のレンガ職人」の話を元として、「レンガ」と「連歌」をかけて、連歌から俳諧、俳句の成立の歴史をおもしろく書こうとしたものです(成功したとは言えませんが……)。
さて、その元とした「3人のレンガ職人」の話について、いくつかのバリエーションがあるので、その大元はどんな話であったのか確認したいと思い、「3人のレンガ職人」で WEB 検索をしてみました。
多くのサイトに「イソップ寓話から」という記述があります。
はて、イソップ寓話にそんな話があったっけ? と、岩波文庫の『イソップ寓話集』を本棚から引っ張り出して目次を見るも、それらしきタイトルの話は見当たりません。ざっと読み返しましたが「3人のレンガ職人」の話は見つけることができませんでした。
それならば、と、また WEB 検索に頼ってみると、どうやら「3人のレンガ職人」の話はイソップ寓話ではなさそうです。同じように『イソップ寓話集』に載っていないということで、その出所を探している記事に出会いました。
AOI manegement ブログ:イソップ寓話「三人のレンガ職人」をめぐる冒険
この一連の記事(4回に分けて投稿されてあります。タグ「三人のレンガ職人」参照)の中で、図書館に問い合わせたことが書かれています。このブログが書かれた時期とは異なりますので別の方の問い合わせでしょうが、図書館からの回答が載っているサイトもありました(国立国会図書館:レファレンス共同データベース レファレンス事例詳細)。
AOI manegement のブログには、ドラッガーの著書『マネジメント』の中に、「三人の石切り工の話」が載っていることが書かれています。『エッセンシャル版 マネジメント』であれば手元にあるので早速確認してみると、たしかに「三人の石切り工の話」が載っていました。そこには「三人の石切り工の話がある」と書かれています。しかし、その出典については記載されていませんでした。
結局、「3人のレンガ職人」の出典はわからず、「3人の連歌職人(戯作)」を書きました。しかし、あらためてドラッガーが書いている「三人の石切り工の話」を読むと、また別の「3人の連歌職人の戯作」を書けるかもしれないとも思いました。
よく聞く「3人のレンガ職人」の話と、ドラッガー『マネジメント』に書かれている「三人の石切り工の話」は似ていますが、文脈が少し異なっているからです。
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