山崎富治さんの本『ほうれんそうが会社を強くする』が届いた。Amazonで出品されていた中古本である。
まだ通読はしていないが、目次を見るだけでおもしろそうな本だと思う。
4章で構成されていて、章題は以下である。
1章 “ほうれんそう”は、組織活性化の最良の栄養源
2章 “ほうれんそう”は、こうすれば立派に育つ
3章 “ほうれんそう”を育てる8大栄養素
4章 “ほうれんそう”を枯らす8大病原菌
報連相を「する側」からではなく、「育てる」側から書かれていることがわかる。
ここ数日、このブログで「ホウレンソウの育て方」について、いくつか記事を書いてきた。「報告・連絡・相談」のスキルを上げようという自己スキルアップの観点から書かれた本が多いが、「報告・連絡・相談」がしやすい文化を育てようという観点からの本が少ない(見たことがない)という理由からである。
「報告・連絡・相談」を「報連相」とした元祖の本は、育てる側からの観点で書かれたものであったことは驚きである。
私自身の場合は、言葉遊びから「育てる」側から考えてみようというのが最初のきっかけであった。しかし、本書は経営の側から出てきたものであるので、説得力がありそうである。
そして、言葉遊びの観点もしっかり含まれている。
たとえば、「“ほうれんそう”は“賛成”土壌には育たない」という見出しがある。ほうれん草は酸性土壌では育たず、アルカリ性の土壌で育つ。それを踏まえて、“賛成”土壌、つまりイエスマンばかりの会社では、報連相は育たないという。
他にも、「ほうれんそうのゴマあえ」というのもあった。これは、「ほうれんそう運動」が広まっていき、新聞に取り上げられたところに書かれていたこととして紹介されていた。「サラリーマンが出世したかったら、“ほうれんそうのゴマあえ”を欠かさないことだね」とある会社役員が言ったという。報告・連絡・相談に、ちょっぴりゴマすりが必要という意味である。こちらは「する側」からの観点であるが、上手く料理している。
いずれにせよ、しばらくこのブログで書いてきた「ホウレンソウの育て方」は、山崎さんの本を前提として書いていく必要が出てきた。まずは通読してから今後発展させられるかどうかを検討したい。
2017/04/09
ブログ アーカイブ
-
▼
2017
(88)
-
▼
4月
(28)
- 気楽に考える
- 証明するには余白が狭すぎる
- 読書の方法から聞き方を考える(2)
- 読書の方法から聞き方を考える(1)
- なぜ読書をしなければいけないのか?
- 格物知致
- 意識と無意識の遊び
- マイ古典となってしまっている本
- 遷ろうメタファー
- 人生で一番影響を受けた本
- 学びて時に之を習う
- 4月前半に買った本
- 孟子に申し上げる
- 逃げるは恥だが役に立つ
- 本の読み方
- ことごとくキリギリス
- αにしてω
- 有標性と無標性
- 目標と習慣
- 山崎富治『ほうれんそうが会社を強くする』
- 深海のミジンコ
- 文化と風土
- アイデアの種
- 植木の名人の話
- 心に忘るることなかれ、助けて長ぜしむることなかれ
- 【メモ】ホウレンソウ関連記事
- 文化とあり方
- 畑を耕すこと
-
▼
4月
(28)