2019/11/17

ベクトルの従属性、独立性

エミール・アルティン『ガロア理論入門』第1章第4節に進む。第4節は「ベクトルの従属性、独立性」。内容は、線形従属・線形独立の説明、次元の定義、行列の階数など。わかっているのか、わかっていないのか、曖昧なところ。

まずは、線形従属・線形独立から。
体K 上のベクトル空間V において、ベクトル a1, a2, …, an線形従属であるとは、x1a1+x2a2+…+xnan=0 で、x1, x2, …, xn のうちの少なくとも1つは 0 でないような K の要素 x1, x2, …, xn が存在することをいう。そうでないとき a1, a2, …, an線形独立という。
線形従属の説明を主としていたので、最初わかりにくく感じる。線形独立を主とした説明の方に慣れていたためであろう。たとえば次のようなものだ(結城浩『数学ガール/ガロア理論』より。ひとつ目の方は2次元での説明。)。
線型独立
V を《S 上の線型空間》として、v, w∈V および s, t∈S とする。
以下の条件が成り立つとき、ベクトルv とw は線型独立であるという。
sv+tw=0 ⇔ s=0 ∧ t=0
線型独立ではないとき、ベクトルv とw は線型従属であるという。
線型独立は一次独立、線型従属は一次従属ともいう。
線型独立(一般化)
V を《S 上の線型空間》として、vk∈V および sk∈S とする(k=1, 2, 3, …, m)。以下が成り立つとき、ベクトル v1, v2, …, vm線型独立であるという。
s1v1+s2v2+…+smvm=0 ⇔ s1=0 ∧ s2=0 ∧ … ∧ sm=0
成り立たないとき、ベクトル v1, v2, …, vm線型従属であるという。
『数学ガール/ガロア理論』での書き方で、『ガロア理論入門』での内容を書くと、次のようになる。
線型従属
V を《S 上の線型空間》として、vk∈V および sk∈S とする(k=1, 2, 3, …, m)。以下が成り立つとき、ベクトル v1, v2, …, vm線型従属であるという。
s1v1+s2v2+…+smvm=0 ⇔ s1≠0 ∨ s2≠0 ∨ … ∨ sm≠0
成り立たないとき、ベクトル v1, v2, …, vm線型独立であるという。
覚えるには線型独立を主として覚えた方がわかりやすいが、使うにはどちらも理解しておいたほうがいい。

2次元での線型独立については、テストや試験によく出ていたように思う。『数学ガール/ガロア理論』での例を見てそう思った。
V を S 上の線型空間と見なすとき、ベクトルv とw が線型独立であることは次のようにして表せる。
sv+tw=0 ⇔ s=0 ∧ t=0 (s, t∈S)
座標空間を R 上の線型空間と見なすとき、ベクトルexey が線型独立であることは次のようにして表せる。
axex+ayey=0 ⇔ ax=0 ∧ ay=0 (ax, ay∈R)
C を R 上の線型空間と見なすとき、線型独立の条件は、実数と複素数の基本的な命題として登場する。
a+bi=0 ⇔ a=0 ∧ b=0 (a, b∈R)
Q(√2) を Q 上の線型空間と見なすとき、線型独立の条件はこうだ。
p+q√2=0 ⇔ p=0 ∧ q=0 (p, q∈Q)
もちろん(?)僕は、線型空間として意識して使っていたわけではない。ただ、こんなものだとしていただけである。

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