『1日1ページ、読むだけで身につく世界の教養365』からテーマをいただき、
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第1週第1日(月)の項目は「アルファベット」。
歴史分野の最初の項目が「アルファベット」というのは興味深く思う。「初めに言葉ありき」といったところだろうか。歴史的な出来事の表現とするならば「文字の発明」としてもいいかもしれない。
この本の内容では、歴史分野について「西洋文明の発展に貢献した人々や出来事を探る」としている。だから「アルファベット」ということであるが、「文字の発明」とすれば、日本における文字について、つまり「ひらがな」「カタカナ」「漢字」について連想してもいい。
まずは「漢字」について。これは中国からの輸入品である。
日本語は最初、文字を持っていなかった。必要にかられてなのか、便利だと思ったからなのかは知らないが、漢字を借りて日本語の文字(仮借文字)とした。漢字は表意文字(表語文字といったほうがいいか)であるので、事物の名称などはそのまま使えるが、中国語とは文法が違うので、すべてをそのままで使うことができなかった。その際には同じ(似たような)音の漢字を借りて、いわば当て字のように使った。そのような文字は、日本最古の歌集『万葉集』にちなんで(だと思う)「万葉仮名」と名づけられている。
そして、万葉仮名から「ひらがな」と「カタカナ」を作り出した。
ひらがなは、漢字をくずした形(草書体)から生まれている。
(画像:Wikipediaより)
カタカナは、漢字を略した形から生まれている。
(画像:Wikipediaより)
現在日本語は主に、ひらがな・カタカナ・漢字の3つの文字体系を使っている。アルファベットも使えなくはない(ローマ字)。
『1日1ページ、読むだけで身につく世界の教養365』(今後『世界の教養365』と表記)のアルファベットの項では、ヒエログリフ(神聖文字)が複雑で文字も何千個とあるため、簡略版を作ったこと、そしてそれがアルファベットの起源であることが述べられている。それによって覚えるのが楽になり、使いやすく広まったということだ。
一方、日本においては、漢字・ひらがな・カタカナと、アルファベットに比べて数が多い。英語のアルファベットが26文字であるのに対して、ひらがなだけでも46文字(濁点・半濁点除く)、カタカナも同じく46文字、漢字は常用漢字だけで2136文字(2010年改定)もある。
文字の違いによるメリット・デメリットをまとめるのもおもしろいかもしれない。