放射線を一度に大量に浴びると身体に影響が出る、ということは知っていましたし、地球上では放射線が至るところにあることも知ってはいましたが、どのくらいの量で影響が出るのか、などは知りませんでした。
地震発生後、福島第一原発で爆発音が発生したころから、ツイッター上では様々な話題が飛び交っていました。しかし、どの情報が正しいのか(あるいは、デマだったのか)、判断できないものも多々ありました。
特に、「ミリシーベルト(mSv)」や「マイクロシーベルト(μSv)」という単位が出てきたとき、「シーベルト(Sv)」というものが、おそろくは放射線の量をあらわす単位のことだというのは見当がつきましたが、どのくらいの量になったら危険なのか等がわからず、判断に迷いました。
そこで、遅まきながら、確認しようと思った次第です。
引き続き「勉強ノート」ですので、正確な情報・詳細な情報を求める場合は、他サイトをあたってください。
■「シーベルト(Sv)」とは
Wikipedia「シーベルト」の項によると、「シーベルト(Sv)」とは、生体への被曝の大きさの単位ということです。定義としては、「1Gy(グレイ)に放射線荷重係数を乗じた数」。
また新しい単位が出てきました。(新しいといっても、私の中で新しいであって、定義としては、グレイ(Gy)の方が先にあったと思われます。)
そして、放射線荷重係数とは何ぞや?
どうやら、まずは、放射能や放射線の量の表現の仕方を確認した方がよさそうです。
■放射線の量の考え方
放射線の量の考え方として、大きく分類すると3つの考え方があるようです。
- 放射線を出す側からみた量
- 放射線を受ける側からみた量
- 放射線を受ける側に及ぼす影響の度合い
「放射線を出す側からみた量」の単位は「ベクレル(Bq)」で表されます。「1秒間に1個の原子核が崩壊すること」を「1ベクレル(Bq)」といいます。放射能の大きさといってもいいかもしれません。
次に「放射線を受ける側からみた量」ですが、この単位が「グレイ(Gy)」です。「1kgの物体に1ジュール(J)のエネルギーが吸収されたときの吸収線量」を「1グレイ(Gy)」といいます。
最後に「放射線を受ける側に及ぼす影響の度合い」の単位が「シーベルト(Sv)」です。「1グレイ(Gy)に放射線荷重係数を乗じた数」が「1シーベルト(Sv)」。放射線にもさまざまな種類があり(X線とかγ線とか)、その種類によって生命(人体)が受ける影響も異なるので、放射線の種類毎の放射線荷重係数をかけて線量当量(シーベルト)を算出する、とのことです。
これらの単位は、国際単位系で使用される単位(SI単位)で、異なる単位もあるようです。「グレイ(Gy)」の説明で出てきた「ジュール(J)」も国際単位系のひとつ。私が高校(中学校?)で習ったときのエネルギーの単位は、何か別のものであったような記憶があります(「カロリー」?「ニュートン」?ちょっと記憶があいまいです。)
ニュースでよく耳にする単位は「シーベルト(Sv)」。
「ミリシーベルト(mSv)」とか「マイクロシーベルト(μSv)」がよく出てきます。「ミリ」は1000分の1、「マイクロ」は100万分の1なので、
1Sv = 1,000mSv = 1,000,000μSvです。
それに、時間とかが絡んでくるため、ちょっとややこしくなります。
福島原発のニュースで報じられているSv量は、「1時間あたり」という時間が付いています。「1時間あたり○○マイクロシーベルト」等。
一方で、1人あたりの自然放射線の量として「2.4ミリシーベルト」という表現も見かけますが、これには「年間の」という言葉が抜けていたりします。あるいは「1回のX線写真でのシーベルト量」など。
単位をそろえないと単純に数値比較ができないのは、どのような場合でも同じですが、このような緊急・重大な事柄に対しては日ごろから勉強しておいた方がいいな、と改めて感じた次第です。
参考サイト
Wikipedeia「シーベルト」「グレイ」「ベクレル」「国際単位系」
東京電力「トリビアな放射線」
東京電力「もっと詳しく原子力」
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