2011/02/27

SVのお仕事(3)-報連相

SVのお仕事(1)-モニタリング
SVのお仕事(2)-クレーム対応

SVの仕事として「報連相」と書くと、「そんなのどこでもやっているだろ!仕事以前の問題だ!」と言われそうですが…、SVの役割の3つ目「マネージャーへの報告・連絡・相談などのマネジメント」について、です。

「マネージャーへの」とついていますが、他の仕事と同じように、マネージャーへだけでなく関係する人々への報告・連絡・相談は大切なものです。ただし、コールセンターでの特徴として、報告・連絡・相談の「マネジメント」も大切です。

私は、SVの役割としての報告・連絡・相談について「交通整理」と思っています。

オペレーターから挙がる声(つまりは顧客の声)を然るべき担当部署や担当者に伝えたり、逆に担当部署や担当者からの情報を取捨選択してオペレーターに伝えたり…顧客と会社を結ぶハブのような役割です。もちろんそこには、マネージャー経由で伝えたり伝わったりするものもあります。

一方通行の道に入っていかないように注意したり、道案内をしたり、信号が壊れたときに車や歩行者を誘導したり…。

顧客と会社の情報の交差点がコールセンターです。

その交差点で何が起こっているのか?

この交差点での出来事をマネージャーに報告・連絡・相談することも仕事です。



ですが、実際に交差点に立つのはオペレーターです。

交差点に立つオペレーターの指導・育成、そして、さまざまな交差点でのさまざまな出来事を確認してダイジェストとしてマネージャーに報告します。事故が起こった場合には、事故への対処とともに、今後同様の事故が発生しないようにするための対策なども検討します。

そのためにも、知識やスキルが必要です。

「この企画はこの部署が担当しているからそこに報告しよう」となれば、商品・サービス知識に加え、それを担当する会社組織の知識が必要ですし、情報を簡潔にわかりやすくするようなスキルも必要です。

オペレーターを育成するためにはコーチングをはじめとする指導方法の知識やスキルなども必要です。

SVの仕事をしていると、ビジネスパーソンとしての基礎スキルをほぼ身につけ、磨くことができるのではないかとも思っています。


コールセンター(CC:Call Center)は、コストセンター(CC:Cost Center)とも言われています。

特にインバウンドセンター(受電窓口)は、基本的にお客様から連絡をしてくるということになるので、利益に直結するようなアクションがあまりありません。申込みを受け付けたといっても、それはお客様が「申し込もう」と思い電話をかけてきた、ということで、オペレーターが交渉の上、商談がまとまった、というような類ではありません。もちろん、相談に乗ったうえで購入決定ということもないわけではありませんが、それを評価するためには、顧客とオペレーターのやりとりを最初から最後まで確認しなければなりません。

リピーターとして連絡をいただいたとしても、「○○さんの対応が良かったから、また申し込みたい」ということを言われることはめったにありません。

売上・利益に直結することはなく、大半の費用は人件費。コストセンターとも呼ばれる所以です。

しかし、売上や利益には直結しないですが、貢献することは可能です。その貢献具合をどう測るか?が最近の仕事のテーマでもあります。


ちょっと話がそれてしまいましたが、先に「SVの仕事をしていると、ビジネスパーソンとしての基礎スキルをほぼ身につけ、磨くことができるのではないか」と書きましたが、必要だとは思っているものの仕事をしていて身につけるにくい知識として、マーケティングやアカウンティングの知識は比較的弱い分野です(ひょっとしたら私だけがそう思っているのかもしれませんが…)

コストセンターからマーケティングセンターへの変革は、多くのコールセンターでのテーマであろうと思っています。
(これも、報連相からはだいぶ話がそれていますね…)

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