2011/02/22

SVのお仕事(1)-モニタリング

このブログで何度か書いていますが、私はコールセンターでスーパーバイザー(SV)という仕事をしています。コールセンターによってSVに求められるものは異なってきますが、SVの仕事を一般的に、そして簡単に言うと、私は「電話窓口の管理」と「オペレーターの育成」だと思っています。

佐伯学/寺川正浩(著)『コールセンター・マネジメント改革』では、スーパーバイザーの本来の業務として「応対品質と効率性の維持・管理」と「コミュニケーターに対する指導・育成」とし、以下のような「スーパーバイザーの役割」を挙げています。

応答品質と効率性の維持・管理
  • コール・モニタリングを通じたブースの監督・管理
  • コミュニケーターが応じきれないコール対応
  • マネージャーへの報告・連絡・相談などのマネジメント
コミュニケーターに対する指導・育成
  • グループを団結させるリーダーシップ発揮
  • コーチングを通じての指導・教育
  • ストレス対策や活性化などのモチベーションアップ

同書では、「コールセンター組織の要は、間違いなくスーパーバイザーである」とし、「スーパーバイザーが本来業務に専念でき、高い成果を上げている職場ほど、顧客からみても、職場のメンバーからしても満足度は高い」とも書かれています。

では、私自身はどうか?

上に挙げた「SV本来の業務」からみて、SVの業務と自分自身の業務内容を振り返ってみようと思います。

今回は、「コール・モニタリングを通じたブースの監督・管理」について、です。



SVの業務のひとつとして、「コール・モニタリング」があります。単に「モニタリング」とも言いますが、これはお客様とオペレーターの電話でのやり取りを聞くことです。目的としては、大きくは「応答品質の管理」となります。オペレーターがお客様に伝えている内容は正しいか、言葉遣いは丁寧か、間違った敬語を使っていないか、お客様の意見・要望をしっかり聞いているか、など。オペレーターひとりひとりの応答品質の確認でもあり、窓口全体の応答品質の確認でもあります。

また、お客様の声を直接聞くことも目的のひとつです。どのような用件で電話をされてきたのか、商品・サービスのどのようなところに興味を持たれているのか、どのような不安・不満を持たれているのか、も確認することができます。

モニタリングの方法は大きく分けて2つあり、ひとつは「リアル・モニタリング」、もうひとつは「録音モニタリング」です(表現方法は様々だと思います)。「リアル・モニタリング」とは、その時のやり取りをリアルタイムで聞くこと、「録音モニタリング」は、お客様とのやり取りを録音し、時間のあるときにその録音されたやり取りを聞くことです。

また、電話を聞かないモニタリングも存在します。「行動モニタリング」と呼んでいますが、オペレーターの行動を観察することです。商品の見本を取りに席を立ったりするのを観察したり、困った顔で電話対応をしていないか、手持無沙汰でサボってないか、PCの操作方法や処理方法はどうか、などを観察します。これらの観察により問題を発見し、早期解決を目指しています。

また、多くのコールセンターでは「コール・マネジメント・システム(CMS)」を使用しています。CMSとは、今、何本の電話がコールセンターにつながっていて、待ち呼(お客様が電話をかけて、オペレーターにつながるのを待っている状態)が何本あるとか、受付可能なオペレーターが何人いるとかを可視化するシステムです。CMSと行動モニタリングを合わせて、窓口状況を把握し、適切な指示・支援を行います。

私自身は、「コール・モニタリング(録音モニタリング含め)」よりも「行動モニタリング(CMSチェック含め)」の方に時間を割いています。しかし、どちらに時間を割いた方がいいか、と問われれば「コール・モニタリング」の方です。「コール・モニタリング」の時間を増やすことは必要であると思っているのですが、できていないのが現状です。

「コール・モニタリング」がなかなかできない理由は何か考えると、意図的な理由の方が多くあります。ひとつは、モニタリングをするときはヘッドセットをつけていると、オペレーターが声をかけにくい、という理由です。ヘッドセットをつけていてもマイクを上にしてはいるのですが、クレーム対応中と思われたりして、オペレーターは「質問してもいいのかな」と躊躇してしまいます。できるだけ躊躇せず話しかけてもらいたいためにモニタリングをしていない、ということがあります。

また、モニタリングをしていると、私自身がその電話の応対に集中してしまい、周りが見えなくなるときがあります。ときには目を閉じてしまうことも。オペレーターがクレーム対応をしている場合のモニタリングは、(目を閉じる、は別として、)この方がいいのですが、やはり周りが見えなくなるということは避けたいと思っています。

その他の理由として、品質管理担当がランダムにモニタリングをしている、ということもあります。言葉遣いや敬語、相槌や復唱確認などのコミュニケーションスキルについては品質管理担当者がチェックをしてくれるます。しかし、品質管理担当者は商品・サービスの知識が浅く、間違ったことを言っていないかどうかについてのチェック機能はありません。したがって、SVのモニタリングの機能としては、正確性のチェックに重きを置いています。この場合、お客様とのやり取りを直接モニタリングしなくとも、オペレーターの言葉だけでチェックできることが多々あります。

行動モニタリングは、オペレーターの様子やCMSでの窓口状況を目で見るだけでなく、耳でも聞いています。お客様の声は聞こえなくとも、オペレーターが話す言葉は聞こえてきます。特に今の時期は、繁忙期であるため、より多くのオペレーターに対応するため「行動モニタリング」が多くなる傾向です。

私が「コール・モニタリング」をするときは、比較的窓口が落ち着いていて、周りに他のSVが数名いたりするときを見つけて実施するといった感じです。現在は、自分のチームのオペレーターの電話応対について、「ひと月に必ず1回は聞く」というノルマを守ることにはしていますが、今後「モニタリングタイム」を決めてモニタリングを実施するという方法を試していきたいと思っています。

「コール・モニタリング」が少ないと思う理由は、オペレーターの育成の際に具体例を出せないためです。たくさんある入電内容の例やレアケースも含め、具体例には事欠かないのですが、オペレーターのコーチングでは、やはりそのオペレーターが実際したことのある応対などを例に話しあった方がわかりやすいと思っています。

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