2020/07/25

2020/7/25購入本

立て続けに本を買っている。読書欲もあるのだが、どちらかというと収集欲・所有欲の方が強く、特にここ数年は文庫・新書本を中心に柳瀬尚紀さんの著書・翻訳書を集めている。

今回は、有効期限切れとなりそうなポイントを利用しての購入。Amazon マーケットプレイスでの中古本で、柳瀬さん関連の本ばかり。当然ながら未読。

●柳瀬尚紀『英語遊び』河出文庫
●筒井康隆・柳瀬尚紀『突然変異幻語対談』河出文庫
●柳瀬尚紀『広辞苑を読む』文春新書
●ルイス・キャロル『シルヴィーとブルーノ』ちくま文庫

購入動機は、柳瀬さんの本だからというのが一番強いが、それだけでは少し味気ないので、それぞれについて思うところを書いておこう。

●柳瀬尚紀『英語遊び』河出文庫
柳瀬さんは、ルイス・キャロルの翻訳を中心に、数々の英語の言葉遊びを、日本語の言葉遊びに翻訳している。この『英語遊び』は、おそらく、それまでに柳瀬さんが翻訳してきた英語の言葉遊び、そして日本語の言葉遊びの集成のようなものではないかと思っている。日本語の天才ぶりを読みたい。

●筒井康隆・柳瀬尚紀『突然変異幻語対談』河出文庫
ジョイスの『フィネガンズ・ウェイク』の訳を総ルビとしたのは、筒井康隆さんの助言であった(と、どこかに書いてあったと記憶している)。この対談中のことであるかのかどうかは不明。筒井さんの本は『文学部唯野教授』を読んだことがあるだけ。いろいろな文学理論がユーモアをふんだんに織り交ぜて書かれており、おもしろかった。『ロートレック荘事件』は読んでみたい本に入れているが、まだ手にしていない。実験的な小説をよく書いているという印象がある。筒井さんと柳瀬さんがどのようなことを話題に、どのような話をしているのかに興味がある。

●柳瀬尚紀『広辞苑を読む』文春新書
柳瀬さんに、辞書を読む楽しさを書いた『辞書はジョイスフル』という本がある。『広辞苑を読む』は、その『広辞苑』版のようなものではないかと思う。柳瀬さんの本やエッセイの内容は、そのときに実践中の翻訳から具体例を取り出してくることが多いので、『広辞苑を読む』もその執筆中に取り組んでいる翻訳の内容となっているだろう。『辞書はジョイスフル』ではタイトルが示すとおりジョイス(『フィネガンズ・ウェイク』だったと思う)の翻訳での出来事が書かれていた。『広辞苑を読む』ではどうだろうか。

●ルイス・キャロル『シルヴィーとブルーノ』ちくま文庫
『日本語は天才である』で、天才と思ったきっかけのひとつとして、『シルヴィーとブルーノ』の翻訳での出来事が描かれていた。EVIL を逆から読むと LIVE となることが物語のなかに埋め込まれていて、それをどのように翻訳したかという出来事である。このことから、そしてキャロルという作家から、『シルヴィーとブルーノ』にはいろいろな言葉遊びが織り込まれていることは想像できる。『シルヴィーとブルーノ』の原文は手元にないが、英語の言葉遊びをどのように翻訳しているのか、言葉遊びをどのように物語の中に織り込んでいるのかを中心に読んでいきたい。


0 件のコメント:

コメントを投稿

ブログ アーカイブ