本日は、為政篇の3つ目。
子曰く、之を道くに政を以てし、之を斉うるに刑を以てすれば、民免れて恥無し。之を道くに徳を以てし、之を斉うるに礼を以てすれば、恥有りて且つ格し。
大まかな意味としては、「法制や刑罰のみで民衆を導いたりまとめたりしようとすると、民衆は規制されていなければ恥じることはない。しかし、徳や礼で導いたりまとめたりすると、己の身を恥じ正しくなる」ということです。
例えていえば、ここでいう「政」や「刑」は権限のようなもの。
ここから先はやってはいけない、でもここまではやってもいい、という境界線みたいなものです。
「政」や「刑」のみだと、やってはいけないことをやらなければ大丈夫、となってしまう可能性があります。
一方、「徳」や「礼」は理念や指針のようなもの。
このようにやっていこうという中心線のようなものです。
「徳」や「礼」があることで、そこから外れてしまった、という意識が芽生える。
私は電話窓口でスーパーバイザーの仕事をしていますが、オペレーターからたまに「ここまではやっていいという基準を明確にしてほしい」と言われることがあります。
しかしそれは「政」や「刑」を設けること。
「徳」や「礼」で以て説明していきたいところです。
0 件のコメント:
コメントを投稿