先日、SVの補佐をしてくれている人とちょっと話をしました。投げかけた質問は、「SVになる気はない?」というもの。
返ってきた回答は端的に言うと「ない」でしたが、「なりたくない」という意味ではなく、他にやりたいことがあるということ。
その返答は、期待はしていなかったものの、予想はしていたことで、そこから今の仕事について話をすることができました。
話は変わりますが、所感として、SVになりたいと思っている人は少ないように思います。知名度自体が低いと思いますし、またコールセンターにおけるSV(スーパーバイザー)とは、窓口の責任者ではあるものの、役職と呼べるものではなく地位も高くはありません。
オペレーターからSVになるケースもなくはないです(私自身はオペレーターからSVとなりました)が、オペレーターも基本的にはアルバイトが多く、「ここで働きたい」「コールセンターの仕事がしたい」とアルバイトに応募するわけではなく、勤務時間や立地条件に左右されて働きにくる方が大半です。
理想としては、オペレーターからSVとなってくれる方が、業務を知っている点でありがたいのですが、なかなか手を挙げてくれる人はいません。もちろん、他にやりたいことがあるからという理由も多いのですが、「忙しそう」とか「クレーム対応ばかりは嫌」とか、否定的な理由でSVになりたくないという方もいます。
私自身、SVをしていて、仕事に対するやりがいは感じられ、「SVとして立派に仕事をこなすことができれば、他のどんな部署でもかなりの仕事はできるのではないか」と感じるくらいなのですが、周りから見ると幾分魅力に欠けるようです。
SVが魅力なく映ってしまう理由を考察して、そこからの打開策を考えていきたいと思います。
SVになりたくない理由。「他にやりたいことがある」という理由を除けば、「忙しそう」という理由が一番多いように感じます。(統計をとったわけではありません。あしからず。)
確かにSVは「忙しい」。オペレーターからの質問対応では、ピーク時になるとオペレーターが列となって並んで待っている。質問対応だけではなく、上長としてクレーム対応で顧客対応、新人オペレーターの育成や研修、クライアントとの会議や報告書の作成。日々の応答件数や応答率の管理、オペレーターの勤怠管理、窓口で対応する企画の情報収集や発信、オペレーターの品質管理、…。
SVになりたての頃は、何かに追われて仕事をしている感が強くありました。
ともすれば、SVは「何でも屋」になりがちです。あれもやればこれもやる。
そこから派生するSVのイメージとして「何をやっているのかわからない」です。これも理由としては多くあります。「何でも屋」になってしまっていて、SVとは何をするの、となります。何をしているかわからないものになりたいとは思いません。
そして、「怖い」というイメージもあります。間違った案内をしてしまった、処理を間違えてしまったときに「怒り」ます。特に繁忙期になるとSVはピリピリしてしまいます。簡単な内容をミスしてしまったとき、「こんなこともできないの!」など怒ってしまうときがあります。
私自身は感情を表にあまり表わさない方なので、私には「怒る」イメージはないかと思います(そうあってほしい)が、たまに怒っている人を見かけたりします。(しかし、以前よりは少なくなったように感じます。)
う~ん、否定的なことばかり書いてしまっています…。
SVの立場からすると、オペレーターからステップアップしてSVになってもらいたい気持ちは強いです。そしてそのためには、「SVになりたい」「SVをやってみたい」という気持ちをオペレーターに持ってもらうようにしなければならない。しかし、このようなモチベーションは強制的に与えられるものではありません。
オペレーターの内から生まれてくるものでなければ。
そのためには、やはりSVの行動がカギをにぎります。
オペレーターからSVが生まれるコールセンターは、上手く機能しているコールセンターです。
私自身もオペレーターからSVになった一人。動機としてはコールセンターの仕組みをもっと知ってみたいというものが大きかった(特に、コールセンターのシステム的な面でした…)ものの、尊敬できるSVもいたので「やってみよう」と思いました。その人は「仕事ができた」。
自分がどのような仕事をしているのか胸を張って言える、そしてそれを行動で示す。「できるSV」(と書いてしまうと、威張ってしまっている感が生じてきます。威張るだけのSVはオペレーターに最も嫌われるタイプです。)をアピールする。
私自身、まだまだ成長しなければならないところは多々ありますが、これからSVとなるかもしれない人にその姿を見せることが、私の役割のひとつになっていると思います。
冒頭の話の相手からは、私のことを「感情に左右されずきちんと対応してくれる」という言葉をもらいました。忙しくて内心イライラしながら対応してしまうこともなくはないですが、できるだけ表に出さず対応しようと心がけていますので、この言葉はうれしく思います。
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