2011/04/14

オペレーターへの接し方

All Aboutのサイトに、以下の記事がありました。
All About「災害・緊急時 大事にしたい話し方・伝え方」

震災により、まだまだ緊張感や不安を持って生活されている方々が数多くいらっしゃいます。

All Aboutの上記記事は、そんな中での話し方・伝え方のポイントを押さえた記事ですが、この記事を読んで、「今のコールセンターでも使えるのではないか?」と思いました。

この記事の焼き直しになりますが、コールセンターに当てはめて、SVとしてオペレーターへの話し方・伝え方のポイントをまとめてみたいと思います。



■オペレーターに安心を伝える

クレーム対応などで不安なことが続いても、SVが動揺しているとオペレーターも不安になってしまいます。
  • 明るい言葉をかける
  • 笑顔を見せるなどの非言語コミュニケーションを多く使う
こうしたことでオペレーターに安心を伝えることができます。

ついつい漏らしがちなネガティブは言葉や愚痴はオペレーターの前では我慢しましょう。また、視覚情報の影響力を考えると、ネガティブな行動も見せるのは避けた方が賢明。言葉以外の部分でもコミュニケーションをとっていて、行動や雰囲気からも多くの情報が伝わりますので、オペレーターの前ではいつも通りを演出するくらいの気持ちで接しましょう。


■クレーム対応時におけるオペレーターへの指示の伝え方

オペレーターのクレーム対応時の指示のコツは、
  • 落ち着いて
  • ハッキリと
  • 簡潔な指示を出す

クレーム対応ではパニックに陥ってしまうオペレーターもいますが、しっかりした指示を出すことで、オペレーターは行動がしやすくなります。


■挨拶から始めるオペレーターとのコミュニケーション

コールセンターの主役はオペレーターです。窓口を運営・管理するにあたっては、オペレーターの協力が欠かせません。日ごろからオペレーターとコミュニケーションをとっておくようにしましょう。

まずは挨拶から。挨拶には思っている以上の効果があります。単純接触の繰り返しは、人間関係を近くするのに有効な手段です。挨拶をすることに慣れてきたら、挨拶に一言をプラスして、コミュニケーションを増やしていきましょう。
挨拶プラス一言の例)
おはようございます(挨拶)+今日は冷えますね(一言)
クレーム対応後なら「大丈夫でしたか」「大変だったね」など、声をかけてましょう。

All Aboutの記事によれば、人は知らない人には冷淡になる傾向があるようです(こういう状態を心理学では「ザイアンスの法則」というそうです)。イザという時に助け合うことができる土壌づくりは大切です。


■ストレスが多い環境での伝え方

コールセンターという職場は、非常に大きなストレスがかかる職場と言われています。オペレーターはそんな中でお客様対応を一生懸命していますので、SVに苦情を言いたくなる場面もあるかもしれません。

オペレーターもSVも、お互いが強いストレス下に置かれている場合、伝える側の言葉も強くなる傾向があるだけでなく、受け止める側も過敏になる傾向があります。特にクレーム対応では、思いやりというクッションをなくしがちです。

ストレス下にある相手に対して話をする場合には、「どのような構造、順番で伝えるか、フォローの言葉をどうするか」といった準備を事前にしてから伝えるのがセオリー。

しかし自分もストレスにさらされていて、そういった準備をする余裕がない場合には、話し方の印象に気をつけることが有効です。言葉選びだけでなく、声のトーン、話すスピード、表情などを含め、いつも以上に丁寧に伝えることで印象を緩和できます。


■いたわりの声をかけあおう

私達は他者と自分の間にバランスを求め、公平である状態を好みます(こういう状態を心理学では「衡平理論」というそうです)。そのため、我慢の分配がうまくいかない状態では大きな不快感を感じます。利己的な考え方をしてしまう心理も働きます。みんなの利益のために行動するか、個人の利益のために行動するかの葛藤が生まれてしまいます(こういう状態を心理学では「コモンズのジレンマ」というそうです)。

そんな状況の中で助け合うためには、「声を掛け合う」「話し合う」ことが有効。話し合いや情報交換、ルールなどによって協力行動が促されます。周囲の協力が得られるという期待感を持てるようになると、事態を好転させることが可能になるのです。ギスギスした環境では、いろいろな気持ちが芽生えてしまいますが、自分や他者を責めず。いろいろな人に声をかけ、コミュニケーションをとり、助け合いの土壌を作っていきましょう。

どんどん周りの人を気遣う言葉をかけ合いましょう。オペレーターは女性が多いですが、女性は、話すという行為でストレスを緩和しやすいと言われています。「大丈夫?」「つらくない?」などの声掛けをし、相手が話をしやすいきっかけを作るようにしていきましょう。


■「頑張れ」の使い方に注意

「頑張れ」という言葉は、「これ以上どうやって頑張ればいいのだろう?」と受け取られてしまうこともあります。つらい人に対しては、励ましよりも「聴く」コミュニケーションをとりましょう。相手の話を聴き、心を寄り添わせる行為自体が励ましになります。言語だけがコミュニケーションではありません。「聴く」という行為を大切にしていきましょう。


■聞き流すスキルも必要

クレーム対応でオペレーターからの話を判断するポイントは、事実、推測、意見に整理しながら聞くこと。特に、事実と推測は、お客様の意見や推測とオペレーターの意見や推測まで、一緒にして語られることが多くあります。事実として語られる場合は、情報の出どころを確認しましょう。情報の出どころがハッキリしないような状況の場合、確実でない情報を聞き流すスキルも重要です。SVと相談しながらのクレーム対応では、お客様やオペレーター、SV、そして会社のルールや方針、いろいろな考え方がぶつかり合います。いろいろな意見を押しつけあう場面では、言葉の力を受け流す強さが必要です。


私もクレーム対応などが同時多発してしまうと焦ってしまい、考えや指示をうまく伝えられない状態に陥ることがよくあります。それはオペレーターも同じ。それを認識しておけば、オペレーターを責めるような話し方・伝え方を減らせるはず。

言葉を選び、伝え方を工夫していきたいと思っています。

(本日、クレーム対応が頻発したため、自戒を込めて・・・。)

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