大学の授業で、サラ・パレツキーの『ガーディアン・エンジェル』を読んだ。原書である。教授も外国人教授で、授業も英語。試験としてのレポート提出も英語であった。
レポート提出後、教授はひとりひとりに対してコメントを言った。私のレポートについては「引用が多い」ということだった。
レポートの課題は、何でもいいので気づいたことを書けといった内容であったと思う。読書感想文ではいけないだろうことはわかったが、何でもいいといわれると、これも書きにくい。ましてや、すべて英語で書かなければならないとなると余計に書きにくい。
結局、『ガーディアン・エンジェル』の章題には、聖書の文句を基につけられているものが多いということに気づき、そんなことを書いた。聖書からの引用をふんだんに利用して。もちろん、文字数を稼ぐためである。
引用とは、自分の論を説明・証明するために他の文章や事例を引くことである。
私の書いたレポートで言いたかったことは「章題は聖書の文句を基につけられているものが多い」というだけで、その事例を延々と書き連ねた。レポート全体の3分の2くらいが引用部分だったと思う。一言でいえば、単なる事例集だ。聖書の抜き書きともいえ、引用部分がメインになっていた。
引用は、自分の意見なり何なりが軸にあり、それを補強説明するためにある。自分の論がメインで、引用はサブである。
WEB上では、引用なのか転載なのかわからないものも多い。無断転載で問題となることもある。引用ばかりだが上手く編集・構成されているものもある。
ガーディアン・エンジェルは、直訳すると守護天使である。いつもそばで見守ってくれる天使だろう。
ブログを書いていると、ときどき耳元で囁かれる。「引用が多い」と。
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