「0.999… = 1」
ずっと、頭では納得しつつも、何となく違和感があります。
先日、飲茶さんの『史上最強の哲学入門 東洋の哲人たち』という本で、老子・荘子の箇所を読んでいたとき「一」という概念(いや、概念ではないけれども)が出てきました。
そこで思い出したのが、「0.999… = 1」のことです。
前々から、「無限」と「一」というのは、同じものを違った側面から見ているものではないか、という気がしてならないのですが、全く上手く説明することができません。
「無限」と「一」との関係が今一つ説明しにくいのです。
『史上最強の哲学入門 東洋の哲人たち』の「荘子」の節で、「言葉によって境界が生まれる」という言葉がありました。
これは、私もそんな風に思っていた(といっても私が思いついたわけではありませんが…)ので、「うん、そのとおり」などと思いながら読んでいたのですが、ふと、「0.999… = 1」というのは、境界のことではないか、と思いました。
で、ちょっと押し進めて、「0.999…」というのは「1」を内側からみたときの表現なのではないか、とも。
もちろん、「1」に内側や外側があるわけではなく、また内側や外側も私自身がそう思っているわけで、実際にこっちが内、あっちは外といえるわけでもなく、甚だ心もとないことなのですが、以前よりは「0.999… = 1」が納得できた気がします。
例えば、「宇宙」という言葉。
私たちは宇宙の中にいて、宇宙は無限の広がりを持っているように思えます。
しかし、「宇宙」と言葉にしてしまうと、宇宙の外に何かがあるような気もします。
このようなことを、言葉で説明するのは、難しい…。
認識の方法と表現の方法。
その代表格が「言葉」。
この辺りの興味は尽きることがありません。
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