2011/08/04

コールセンターの付加価値

「付加価値をつける」と書くと、「腹痛が痛い」と言っているのと同じ構造ではないか、とちょっと疑問に思ってしまうのですが…、それはさておき。

本日、少し真面目な話をしました。

コールセンターでは、顧客から注文を受けたり、商品やサービスの問い合わせ対応、住所等の変更連絡など、お客様からの電話連絡に対して様々なことをしています。

で、私たちはこのような仕事をして給料をもらっているわけですが、何に対して給料をもらっているのか?

私たちは何かモノをつくったりはしていませんし、私の勤める電話窓口はインバウンドセンター(受電対応)なので、こちらから顧客に連絡するなどの営業活動をしているわけではありません。

サービス業です。何か売上を計上することはありません。

商品が売れたとしても、それは商品そのものの魅力であったり、CMや広告の効果であったり・・・

私たちの活動は、なかなかお金として表わすことができません。

しかし、それでも給料をもらっていて、そのお金は元々はどこから出ているかというと、顧客から、ということになります。

私たちは、顧客からお金をいただく代わりに、顧客に何をもたらしているのか?

そのような話をしました。

現時点での私の考えは、「翻訳」あるいは「編集」という考えです。



どこかで、仕事とは付加価値をつけることだと聞いた(読んだ?)ことがあります。

例えば、原料を加工して製品を作って販売するというのは、原材料を加工するという付加価値がつき、その金額が原材料の値段に上乗せされます。

顧客は、自分で加工して自分で製品を作るよりも、加工された製品を買うことで、加工する手間や時間を省くことができます。

加工する手間や時間をお金で買っているともいえます。

例えば、英語で書かれた書籍。

英語を勉強して英語で書かれた文章が読めるようになってから読むという手もありますが、翻訳書が出ていれば日本語の翻訳書を読むことで英語を勉強する時間や手間を省くことができます。(もちろん、英語が読めるようになることのメリットも多々ありますが。)

このように考えると、コールセンターでは、情報の編集や翻訳というのが仕事の大きな部分ではないかと思うのです。
  • 商品・サービスについて、顧客によりわかりやすく説明する。
  • 顧客のニーズに合わせて商品・サービスの案内をする。
  • 顧客の声を製造部や営業部に届ける。
  • 顧客の要望する処理をシステムに入力する。

会社の声と顧客の声、会社の情報と顧客の情報を、1本の電話の中で上手く融合させる。会社のことばを顧客のことばに変換する。顧客の潜在ニーズを掘り起こす。

情報が交わる、双方向のコミュニケーションの場のひとつがコールセンターだと思います。

翻訳。変換。編集。加工。交換。

これらが私たちの付加価値ではなかろうか。

ということは、私たちが深めなけらばならない知識や磨かなければならないスキルというのは、こういった「翻訳」「編集」の知識・スキルではないかと考えるのです。

ブログ アーカイブ