その後、納得感を表現するために、私は「『五輪書』も読んでみたいと思っていて、まだ手が出ていない」という言葉を発していました。
そこで、駅の本屋さんで『五輪書』を購入。
早速、読み始めております。
読み始めたところ、流し読みはできない内容。
ゆっくりとじっくりと読んでいくものだと思いました。
『五輪書』は、剣豪宮本武蔵が「二天一流」の兵法を書き記したものです。兵法を「地・水・火・風・空」の5つに分け、『五輪書』は、「地の巻」「水の巻」…と5巻に分かれています。
その「地の巻」に、次の言葉がありました。
一、此一流、二刀と名付くる事そう。そういえば、宮本武蔵は二刀流だったのです(すっかり忘れておりました…)。
二刀と云出す所、武士は将卒ともにぢきに二刀を腰に付くる役也。…(中略)…。此二つの利をしらしめんために、二刀一流といふなり。
続く言葉には、
一流の道、初心のものにおいて、太刀・刀両手に持ちて道を仕習ふ事、実の所也。「(この、二天)一流の道は、初心者でも、太刀と刀を両手に持って、道を仕習うことが本当である。」
通常(というのも現代ではおかしいですが)、刀は両手で持ちます。剣道での構えは両手で構えますね。武蔵は二刀流で、片手に太刀を、もう片手に刀を持ちます。そして、この二刀流は、最初から太刀と刀を両手に持って身につけろ、ということです。
この「二刀」に、「話すわもん」と「聞くわもん」が浮かびました。
「話すわもん」と「聞くわもん」は表裏一体。「話す」と「聞く」で「わもん(話聞)」です。「話すわもん」と「聞くわもん」の二刀流。
此の二つの利をしらしめんために、「話聞一流」といふなり。