日経BP社から隔週で発行されている雑誌『Associe』での連載コラム「キャリアを磨くコミュニケーション作法」を1冊にまとめた本です。(ちなみに、現在も連載中です。)
『Associe』は、気に入った特集のときに買って読んでいたのですが、和田さんのコラムは特集記事以外で毎回読んでいたコラムの一つです。そのコラムが1冊になって発売されるということで、久しぶりに予約して購入しました。
タイトルにある「陽転」とは何か?
和田さんの考え方の一つに、「陽転思考」というものがあります。「事実は1つ。考え方は2つ。」「事実を変えることはできないから、そこから『よかった』を探して感謝して、前を向いて生きていく」という考え方です。
「プラス思考」や「ポジティブシンキング」と似ていますが、「マイナスの側面を見ない」「ネガティブなことは考えない」ではなく、マイナスの側面やネガティブなことも考えるが、それはそれで受け入れて、「『よかった』という部分を見つけて、できるだけ早く切り替える」という考え方です。
同じ事実でも立場を変えると、プラスの側面・マイナスの側面が必ずあります。
「円高」も、輸入業者からみると「安く買える」ですが、輸出業者からみると「高く売れない」。「円高」という事実は1つですが、考え方はたくさんある。その考え方の中で自分にとってのプラス(陰陽の「陽」)を見つけて気持ちを切り替えよう、という考え方です。
その陽転思考をベースにコミュニケーション能力を高めていこう、というのがこの本の趣旨であると理解しています。
和田裕美 「陽転」コミュニケーション