そして、「とんちんかん」と「名無し」から、夏目漱石『吾輩は猫である』を連想する。そして、自分のなかにある、ある仮説を思い出す。
『吾輩は猫である』の登場人物に、越智東風と水島寒月という人物がいるが、そこに苦沙弥先生を合わせると「とんちんかん」になる。越智東風、珍野苦沙弥、水島寒月という登場人物の名前の由来のひとつに「とんちんかん」があるのではないか、という仮説である。
漫画『ついでにとんちんかん』では、怪盗とんちんかんという名前は、そのメンバの名前から取られたという設定になっていた。Wikipedia
でメンバのフルネームを確認すると、中東風(ちゅん・とんぷう)、発山珍平(はつやま・ちんぺい)、白井甘子(しらい・かんこ)であった(麻雀牌の白撥中でもあったのですね)。「とんぷう」「ちんぺい」「かんこ」の頭文字で「とんちんかん」となる。
同様に、とはいえないが、越智東風の「東」、珍野苦沙弥の「珍」、水島寒月の「寒」で「とんちんかん」だと思ったことがあった。いつ思いついたのかは覚えていないし、ひょっとするとすでに誰かが言っているのを聞いたり読んだりしたのかもしれないが。
この仮説が正しいかどうかなど、わかったところで何の足しにもならないけれど、せっかく思い出したことなので、どうにか検証できないかと考えてみる。とりあえず
Web で、「とんちんかん」と「吾輩は猫である」とか登場人物の名前で AND
検索してみるが、それらしき記述は見当たらなかった。
そこでまずは、せっかく手元に『定本漱石全集』があるので、名前の由来がどこかに書いていないか探してみようと思う。おそらくはないだろうから、次は『吾輩は猫である』を読みなおして、登場人物の名前の初出箇所を確認することにしてみたい。猫に名前がないように、苦沙弥先生も最初は「主人」とだけで、固有名詞はなかったと思う。寒月と東風は同じくらいに初登場だったはず。
そして、『吾輩は猫である』での「とんちんかん(頓珍漢)」の出現ヵ所の確認。何度か出て来たように覚えているが、どこで使われていたのかは覚えていない。
ひとまず今回は仮説検証の方向性のみ書いておく。
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