2017/05/26

ヴァシリー・カンディンスキー『点と線から面へ』【未読】

最近購入したがまだ読んでいない本について書こうと思った。今までも何度か書いたことがある。まだ読んでいない本について書こうと思ったのは、読みたい(あるいは、買いたい)と思った理由を記しておくことで、自分自身がどんなことに興味を持っているのか(持っていたのか)を思い出せるようにしたいためである。

読みたいと思った衝動(といえば大げさかもしれないが)は、本を買うときが最大であることが多い。買った後から実際に読みはじめる前まで、少しずつ衝動が減っていくように思う。また、読みはじめると当初の目的を忘れて読んでしまうことがある。買ったときの理由や考えを書くことで、読みはじめる前の自分の問題意識・課題意識を明確にしておくことができるかもしれないという試みである。読後に期待値とのズレを確認することができるかもしれないという思いもある。買ってしまったあとで、ときどき読まないまま積読となってしまうものもあるので、その牽制でもある。

ヴァシリー・カンディンスキー『点と線から面へ』(ちくま学芸文庫)

絵画や芸術は詳しくない。知識も感性も乏しいと思っている。しかし、カンディンスキーの名前は知っていて、コンポジション・シリーズを描いたロシアの抽象画家であることは知っている。コンポジションⅥかⅦかタイトルを覚えていないが、どこかで見かけた(もちろん本物ではなく写真)ときにいいなと思って、携帯電話の待受画面にしていたときがある。

カンディンスキーは、直線や曲線、三角形や円などの幾何学的な図を組み合わせて抽象画を描いている。知っていて何となくイメージが浮かぶのはコンポジション・シリーズだけである。その他にどのような絵を描いているのかは知らないが、コンポジション(composition)は「構成、構図」という意味なので、点と線を使った構成美を目指していたのではないかと思っている。

本のタイトルは『点と線から面へ』である。数学的には、点は大きさのない点、線は太さのない線である。現実には存在しない。数学関係の本(講談社ブルーバックスの何かの本だったと思う)で、線のイメージとして、紙をカッターナイフで切った切り口を線と思えばイメージしやすいのではないかと書いていたことを思い出した。

カンディンスキーは抽象画のはしりの画家だったと思う。数学も抽象的なことを扱っている。カンディンスキーがどのような考えで抽象画を書いていたのか、抽象的な思考はどのようなものか。抽象的な思考について、芸術面からはどのように見えるのか。理解できるかどうかはわからないが、抽象思考についての切り口となるようなものを求めて読んでみたいと思った。本のカバーデザインもシンプルでいい。

気になってWEBで調べてみると、携帯の待受にしていたのは「コンポジションⅧ」(1923年)であった。