2012/09/17

「語感」と「五感」

先日、黒川伊保子さんの『いい男は「や行」でねぎらう いい女は「は行」で癒す』という新書本を買いました。

書店でたまたま見かけたものですが、タイトルからは、おそらく、音声的な言葉による恋愛術みたいな内容だと想像できます。

購入の決め手となったのは、帯に書かれていた言葉。

『脳をくすぐる「言葉の感触」』

恋愛術の類の本はほとんど買ったことはありませんが、なかなか面白そうだと思いました。


読んでみると、タイトルからの印象は逆だったようです。

恋愛術、あるいは男女の機微(?)を題材とした音とイメージの入門書といった内容。

すべてを読んだわけではありませんが、こういうタイトルの方が売れるのですかね?


意味のまとまりを持った言葉を単語とすると、単語には当然意味があります。

例えば「りんご」という言葉には、「りんご」という意味があります。

実物のりんごを半分に切ったとしても、りんごではありますが、単語は「り」「ん」「ご」と3つに分けるとりんごの意味はありません。

「り」という言葉は「りんごの『り』」ということはできるかもしれませんが、3つに切った実物のりんごのひとつを「り」ということはありません。


しかし、「り」という言葉(音)には、その音から感じられるイメージのようなものがある。

それを『いい男は「や行」でねぎらう いい女は「は行」で癒す』では「語感」と呼んでいます。


そういえば、ツイッターでフォローしている方に「語感分析」をしている方がいたのを思い出しました。
@TOPAZ284(語感分析士・小松輝幸)
語感分析士育成会
Sapphire(サファイア)というソフトウェアが公開されていますが、会員制のようです。


視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚の5つを「五感」と呼びますが、それらは独立しているものではありません。

聴覚の例でいうと、音には「やわらかい音」や「固い音」、「大きい音」「小さい音」など、触覚や視覚など表現と同じ単語を使ったりします。


私が言葉に興味を持つのは、人間の認識が表現されたものが言葉だと思っているからです。

「五感」と「語感」の関係は興味があります。