昨日、今日の心徒塾でのキーワードのひとつ「鏡になる」。
コーチングではよく「鏡になる」という表現が出てきます。
わもんでは「完全沈黙」ということばで表現します。
私たちは、誰かが話をしているのを聞くとき、自分自身の考えや思いも一緒に考えています。
「そこは賛成だ/反対だ」「私もそう思う」「それは違うんじゃないの」「こうすればいいのに」などなど。
頭の中ではいろいろなことを考えながら聞いています。
何かの本で、話すスピードと聞くスピードは違うということを読んだ記憶があります。
話すスピードはいくら早口でもたかがしれています。聞き取れないスピードで話す方は(おそらく)いません。
しかし、聞くスピードは、「速聴」などの手法もあるように、かなりのスピードで聞くことができます。
話すスピードと聞くスピードの違い、このギャップがあるため、いろいろなことを考えながら聞くことができるのです。
「完全沈黙」とは、自分の内から湧き上がる考えをわきに置いて聞くことです。
「完全沈黙」は水面に例えることができます。
自分の考えが出てきたときは、水面に波風が起こります。湖面が揺れます。
「完全沈黙」では、凪のようにピタッと止めるのです。
波風の立っていない水面は、話し手の姿を映しだします。鏡の状態です。
話し手は、そこに映る自分の姿を見ながら話すことで、客観的な視点を手に入れることができます。
朝起きて出かける前、鏡を見てから出かけることが多いでしょう。
寝癖はついていないか、化粧ののりはいいか、これから出かけるときにふさわしい格好か、など。
その鏡が凸凹だったらどうでしょう。
おそらくそれはもはや鏡ではありません。
波風の立った水面も、凸凹の鏡のようなもの。光は乱反射し、水面に自分の姿が映ることはありません。
「相手が本音を話してくれない」「言いたいことがあったら言ってくれればいいのに」
ひょっとすると、鏡が凸凹なので見ようとしていないのかもしれません。
わもんでいう「聞き手未熟」の状態です。
しかし、完全沈黙は、ムズカしい…。
ムズカしいからこそ、挑戦のし甲斐もあります。
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