2020/07/14

ちくま文庫のシェイクスピア全集(2020年7月時点)

松岡和子訳シェイクスピア全集(ちくま文庫)の一覧を更新(2020年7月時点)。
以前の投稿に、『ジョン王』を追加した。

英語での原題とシェイクスピアの執筆時期は、Wikipedia「シェイクスピア」の項を参照(Wikipediaは『リヴァーサイド版シェイクスピア』による)。記載順はちくま文庫のシェイクスピア全集での順番。英語原題のあとが執筆時期。日本語タイトルの後ろはちくま文庫版の出版年月。
  1. Hamlet(1600-01)
    ハムレット(1996年1月)
  2. Romeo and Juliet(1595-96)
    ロミオとジュリエット(1996年4月)
  3. Macbeth(1606)
    マクベス(1996年12月)
  4. A Midsummer Night's Dream(1595-96)、Comedy of Errors(1592-94)
    夏の夜の夢・間違いの喜劇(1997年4月)
  5. King Lear(1605)
    リア王(1997年12月)
  6. Twelfth Night, or What You Will(1601-02)
    十二夜(1998年9月)
  7. Richard III(1592-93)
    リチャード三世(1999年4月)
  8. The Tempest(1611)
    テンペスト(2000年6月)
  9. The Merry Wives of Windsor(1597)
    ウィンザーの陽気な女房たち(2001年5月)
  10. he Merchant of Venice(1596-97)
    ヴェニスの商人(2002年4月)
  11. Pericles, Prince of Tyre(1607-08)
    ペリクリーズ(2003年2月)
  12. Titus Andronicus(1593-94)
    タイタス・アンドロニカス(2004年1月)
  13. Othello(1604)
    オセロー(2006年4月)
  14. Coriolanus(1607-08)
    コリオレイナス(2007年4月)
  15. As You Like It(1599)
    お気に召すまま(2007年6月)
  16. Love's Labour's Lost(1594-95)
    恋の骨折り損(2008年5月)
  17. Much Ado About Nothing(1598-99)
    から騒ぎ(2008年10月)
  18. The Winter's Tale(1610-11)
    冬物語(2009年1月)
  19. Henry VI(1589-91)
    ヘンリー六世 全三部(2009年10月)
  20. Taming of the Shrew(1593-94)
    じゃじゃ馬馴らし(2010年8月)
  21. Antony and Cleopatra(1606-07)
    アントニーとクレオパトラ(2011年8月)
  22. Cymbeline(1609-10)
    シンベリン(2012年4月)
  23. Troilus and Cressida(1601-02)
    トロイラスとクレシダ(2012年8月)
  24. Henry IV(1596-98)
    ヘンリー四世 第一部、第二部(2013年4月)
  25. Julius Caesar(1599)
    ジュリアス・シーザー(2014年7月)
  26. Richard II(1595)
    リチャード二世(2015年3月)
  27. The Two Gentlemen of Verona(1594)
    ヴェローナの二紳士(2015年8月)
  28. Measure for Measure(1604)
    尺には尺を(2016年4月)
  29. Timon of Athens(1607-08)
    アテネのタイモン(2017年10月)
  30. Henry V(1599)
    ヘンリー五世(2019年1月)
  31. Henry VIII(1612-1613)
    ヘンリー八世(2019年12月)
  32. King John(1594-96)
    ジョン王(2020年6月)
残り作品(戯曲)は、『終わりよければすべてよし』『二人のいとこの貴公子』の2作。この2作を訳し終えると、個人でのシェイクスピア戯曲の全訳は、坪内逍遥、小田島雄志に続いて3人目。

2020/7/13購入本

先日買った本をまだ読み終えてもいないのに、また本を買ってしまった。衝動買いの感がある。目的の本だけにすべきだったのかどうかは読後の楽しみといったところ。

●シェイクスピア『ジョン王』(ちくま文庫)
 今回書店に行った目的はこの本を買うことだった。松岡和子訳のシェイクスピア全集の最新刊(全集32)である。以前にも書いたことがあると思うが、本を読みはじめた頃に全集1として『ハムレット』が発刊され、そこから新しく発刊されるたびに買いそろえている(買いそろえているというのは、買っただけで読んでいないのもあるから……)。個人によるシェイクスピアの戯曲全訳まで、あと2作。

●ジョイス『ダブリナーズ』(新潮文庫)
 先日買った『ダブリン市民』は(もちろん)まだ読めていない。今回買ったのは柳瀬訳の方。どうせ買うなら今日買っておこうと思い購入。

●復本一郎『俳句実践講義』(岩波現代文庫)
 俳句に興味が出てきたので、俳句についてもう少し知りたいと思い選んだ本。俳句の作り方というようなハウツー系の本はたくさんあり、俳人や有名な俳句の紹介や解説の本もたくさんあったが、その両方を満たすようなものはないかと探したところ、この本が目についた。購入後、さっそく読みはじめ、まだ途中ではあるが、俳句の成立の歴史から実践の方法まで載っていて、学術的な俳論入門といった感じで、自分にとっては好みの書。読み進めていきたい。

●北村薫『詩歌の待ち伏せ』(ちくま文庫)
 北村薫さんの本をいくつか読んだことがある。ミステリの「円紫さんシリーズ」と『盤上の敵』、そして『謎物語』というミステリに関するエッセイ。もと国語の先生だったと記憶している。詩歌に対して、僕はよくわからないことがおおく、北村さんの感受性のようなものは持ち合わせていないので、触れておきたいと思い購入。

●グレアム・ウォーラス『思考の技法』(ちくま学芸文庫)
 帯に、ジェームス・ヤングの『アイデアのつくり方』の源泉となった本、という文句にひかれて購入。発想法・発見法の類の本は結構好きでいろいろと読んできている(実践できていないのが玉に瑕……)ので、その源泉となれば読んでみたいと思った。

●今野真二『振仮名の歴史』(岩波現代文庫)
 以前見かけたとき購入をためらった本。今回また目に留まり、再三気にするならば、と購入。以前にもどこかに書いたかと思うが、僕の本の買うときのルールというか、迷ったときの基準として、その本の奥付を見て初版初刷りであれば買うということにしている。この岩波現代文庫は2020年3月刊で第1刷であった。
 以前は集英社新書で2009年7月に発行されていて、岩波現代文庫への収録の際に、「補章」と「現代文庫版あとがき」が追加されているとのこと。

●セバスチアン・ジャプリゾ『シンデレラの罠』(創元推理文庫)
 『物語の詩学』(だったか、『ミステリの詩学』だったか)という本で知った本。一人四役(探偵、被害者、記述者、犯人、だったか)のミステリということでいつかは読んでみたいと思っていたもの。たまたま目につき、他にも多数の本を購入しようとしていたので、この際一緒に買っておけと、今日買った本のなかでは衝動買いというのにふさわしい。

2020/07/13

旗艦店

WEB記事で「旗艦店」という語が目に留まった。「キカンテン」と読む。目に留まった理由は次のように思ったからだ。――はて、漢字が違っているのではないか、「仕事」を「志事」と書く人もいるから、こんな風に「旗艦店」と書いたのかな、と。

結論からいうと、僕の認識が誤っていた。僕は「キカンテン」は「基幹店」と書くものと思っていた。幸いにも、これまで「キカンテン」と書く機会はなく、会話の中にも「キカンテン」が出てくるような話題はなかったから、認識の誤りを指摘されることはなかった。

「旗艦店」は、英語 flagship shop の訳であるということを知った。「販売の拠点となる中心店舗。多店舗展開をしているグループ店の中でも、とりわけ力を注ぎ、ブランドの浸透を図るための店。店舗展開を艦隊に見立てた語」であるらしい(weblio辞書「旗艦店」コトバンク「旗艦店」)。

意味的には「基幹店」でも間違ってなさそうであるが、もととなる英語があるということは「旗艦店」の方がもともとの漢字であろう。冒頭の「シゴト」の漢字の例でいえば、「仕事」にあたるのが「旗艦店」である。

「旗艦」とは「司令官(司令・司令長官などを含む)やその幕僚が座乗し、指令・命令を発する艦を指す海軍用語」であるらしい(Wikipedia「旗艦」)。経営論や企業論では軍事用語がよく使われる。旗艦店が向かっているのは「レッドオーシャン」か「ブルーオーシャン」か。

2020/07/12

星新一(訳)『竹取物語』

先日、購入した星新一(訳)『竹取物語』を読んだ。

ストーリーは原文に忠実に訳されているが、章の終わりごとに「ひと息」と断りをつけて、星さんの解説・感想が挟まれていること、そして「竹カンムリ」の漢字が出てくるごとに一言加えられているのがおもしろい。たとえば、冒頭はこんな風にはじまる。
 むかし、竹取じいさんと呼ばれる人がいた。名はミヤツコ。時には、讃岐の造麻呂と、もっともらしく名乗ったりする。
 野や山に出かけて、竹を取ってきて、さまざまな品を作る。
 笠、竿、笊、籠、筆、箱、筒、箸。
 筍は料理用。そのほか、すだれ、ふるい、かんざし、どれも竹カンムリの字だ。
 自分でも作り、職人たちに売ることもある。竹については、くわしいのだ。
竹カンムリの漢字を確認したくなってくる。たとえば引用文の「すだれ」「ふるい」「かんざし」を漢字で書くと「簾」「篩」「簪」となり、竹カンムリの漢字である。

巻末には『竹取物語』の原文が載っているのもうれしいところ。

引用文の個所のつづきの原文は「その竹の中に、もと光る竹なむ一筋ありける」で、筋も竹カンムリの漢字であるが、訳中では触れず、章末の「ひと息」で触れている。物語の雰囲気を壊さないように配慮しているのだろう。

「もと光る竹」ということで、「竹カンムリ」に「光」という漢字はないかと漢和辞典をぱらぱらとめくったが、発見できなかった。

代わり、というわけではないが「簧」という漢字を見つけた。「竹カンムリ」に「黃(黄の旧字体)」で、「コウ」と読む。そして「黄」のもともとの意味は「四方に広がる光」である。「もと光る竹」を「簧」と読めばどんな物語になるか。ちなみに「簧」は「笙などの穴の所にあって、吹いて振動させて音を出すもの。笛の舌。リード」と漢和辞典にあった。竹取の翁が、リードを発明し、大金持ちになったような話を想像する。竹取の翁は家具屋のおやじにしようか、家具屋から楽器店に業態転換したところでツキがなくなるとか、変な想像を膨らませる。

こんな想像をさせてくれて、読んでよかったと思う。


(以下、書誌情報)
購入した文庫本は1987年8月発行のもの。下記Amazonリンクは2008年7月発行の改版。Amazonリンクの下にある書誌情報は1987年版に基づく。

 

【書名】 竹取物語
【訳者】 星新一
【出版社】 角川書店(角川文庫)
【発行年月】 1987(S62)/8/10
【内容】(カバー見返し)
 『竹取物語』の大筋については、ほとんどの日本人が知っている。それほどポピュラーなこの物語が、世界で最も古い「SF」ではないかといわれている。アポロ宇宙船が月に到達して、人類が初めて地球以外の地に立ったのは、ついこの前のことだ。それよりも、何と1000年以上も前の日本に、月からやって来た美しい人がいた――という発想にはあらためて驚かされる。
 SF界の第一人者が、わかり易い文章で、忠実に「古典」の現代語訳にいどんだ名訳! 章の終わりごとに書き加えられた訳者の“ちょっと、ひと息”が、この物語の味わいを、いっそう引きたてている。

2020/07/11

2020/7/11購入本

しばらく降り続いた雨が止み、日中には晴れ間が差し、ふと気づくと蝉の声が聞こえる。梅雨明けはまだであろうが、夏の盛りに近づいていることを感じる。

漱石の全集でいろいろなところを拾い読みしていることもあり、最近、俳句に興味を持ちはじめた。蝉の声が聞こえたことで、よし一句つくってみるかと意気込むものの、すぐに出てくるわけではない。

ただ、今年初めての蝉の声ではないかと思い、「初蝉」という言葉が浮かんだ。おそらく「初蝉」は季語にあるだろう。WEBで検索してみると「初蝉」はやはり夏の季語としてあり、読みとしては「はつぜみ」が主流であるようである。「初蝉」という語が浮かんだときには「はつせみ」と読んでいた。読み方に正解不正解はなさそうだが、実際に「初蝉」という言葉があること、そして「はつぜみ」と読むことを確認することができた。

自転車で、少し遠いところにあるブックオフに出かけた。手頃なサイズ、価格の『歳時記』があったらいいなと思ったからである。近くの本屋で売っているのだが、いまのところちょっと俳句に興味を持ちはじめたというところであり、きちんとした『歳時記』を定価で買っておこうという気にはまだなっていないというところである。

今日のブックオフには『歳時記』はなかった。ひととおり店内を歩き回る。『歳時記』の代わりではないが、いくつか文庫本を購入した。以下、購入した本の記録として。当然ながら、まだ読んでいない。

●金田一春彦『ことばの歳時記』(新潮文庫)
 『歳時記』目的で訪れたこともあり、代わりではないが『ことばの歳時記』を見つけた。目次をみると、1日1語、365日分あるようである。季語ではなさそうな言葉も挙げられているので、俳句用ではないと思う。ブログのネタがないときに使ってみることができそうである。

●星新一(訳)『竹取物語』(角川文庫)
 今日の掘り出し物といった感。『竹取物語』は、いろいろな人が現代語訳をしていて、川端康成や星新一も訳しているということを何かで読んで知っており、機会あれば、だれがどんな風に訳しているのか読み比べてみるのもおもしろいかもしれないと思ったことがあった。SF、ショートショートで著名な星新一がどのように訳しているかが読みどころ。

●松浦弥太郎『最低で最高の本屋』(集英社文庫)
 松浦弥太郎のエッセイは丁寧でやわらかいが芯がある感じがして好きである。まだ読んだことのない本であったので購入。

●清水義範『独断流「読書」必勝法』(講談社文庫)
 ジェイムズ・ジョイスの『フィネガンズ・ウェイク』やその関連本を読んでいるなかで、清水義範が柳瀬訳『フィネガンズ・ウェイク』の文体で短編小説(「船が洲を上へ行く」)を書いたという話があった。それが収録されている短編集はなかったが、なんとなくおもしろそうなタイトルだったので購入。

●ジョイス『ダブリン市民』(新潮文庫)
 まだ少し先になりそうだが、ジョイスの『ユリシーズ』を読んだ後、同じジョイスの『ダブリナーズ』を読もうと思っていた。そのときは柳瀬訳の『ダブリナーズ』を購入予定であるが、今日この新潮文庫の『ダブリン市民』を見つけたときに、ひょっとするとこの『ダブリン市民』(安藤一郎訳)は絶版となっているのではないかと思い購入。柳瀬訳『ダブリナーズ』は新潮文庫から出ている。

●立川志の輔(選・監修)『古典落語100席』(PHP文庫)
 落語の簡易な辞典として使えないかと購入。落語は話芸であるので、落語を楽しむには寄席で聞くのが一番だとは思っているが、いまのところは大まかな知識として落語を知っておきたいというところ。漱石の『吾輩は猫である』など、落語を知っていればもっと楽しめるのではないかという思いから。

●正岡子規『仰臥漫録』(岩波文庫)
 漱石、俳句とくれば、正岡子規が連想される。俳句の良し悪しはわからないし、岩波文庫なので、逐一詳しい句釈があるわけでもないだろうから、あまり目を通さない可能性はある。110円本にあったので購入。

●大江健三郎『あいまいな日本の私』(岩波新書)
 大江健三郎がノーベル賞を受賞したときだったと記憶しているが、その講演が「あいまいな日本の私」というタイトルで、新聞に全文が掲載されていた。当時の新聞の切り抜きがまだあると思う(捨ててなければ)。その講演が著作になったものだと思い購入。

夜になると、また雨が降りはじめた。雨の音が大きくなる。もしかすると、今日が初蝉ではなく、すでに鳴いていたのかもしれないが雨の音でかき消されていたのかもしれないとも思った。
雨音散り初蝉の声散り散りに
俳句らしくひねり句練り出してみたものの、情景としてはぱっとしない。

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