ちょっと長いですが引用。
カール・ロジャーズ派のカウンセリングでも、患者の言葉をそのまま繰り返す「オウム返し」の技があるのだが、神田橋先生はその技法と身体活動を真似る技をさらに進めて「離魂融合」というすごい名前の技を開発する。
どんな技かというと、人が死んで死体から魂がスッと抜け出す。そのイメージで自分の身体から幽体離脱した自分の立体コピーが患者のところに行き、患者の身体とぴったり重なり合う状態を想像する。いま流行の言葉でいえば“憑依”なのだろうか。
患者の身体に重なった自分は、身体つきも姿勢も感覚もすべて患者と同じになって、意識だけがもとの自分のままである。
すると、ほんの一瞬しか達成できないらしいが、自他の境界が消滅した瞬間のような一種奇妙な感覚に襲われるらしい。少しだが自分を見失う恐怖感さえ伴うという。その時に、患者の心がつかめたような新鮮なひらめきが生ずることがある。あるいは、それまで見過ごしていたちょっとした患者の動作に意味を見取ることができるようになるという。何ともすごい技だ。
神田橋先生というのは精神科医師の神田橋條治先生で、著書『追補 精神科診断面接のコツ』に、このことが載っている模様。
カウンセリング系統の本は読んだことがないですが、読んでみようかな。
「離我」については以下。
これを身につけるとなると…、まだ遠い。
しかし、身についたとなると…、確実に「聞く力」がついたと言えます。
『齋藤孝の聞く力』には、その他にも聞く力を上げるためのヒントがたくさん。
しかし、読むだけでは意味がない。
実践あるのみ。
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