「直感」とはそもそも何だろう、と。
何となくわかるようで、何となくわかりません。
羽生善治さんの『直感力』には、「直感」について次のように書かれていました。
この形はこういう方向でやればいい、こういう方針で、こういう道順で行けばいいと、瞬時のうちに腑に落ちるような感じとでもいうのだろうか。考えを巡らせることなく一番いい手、最善手が見つけられる。その場から、突如ジャンプして最後の答えまで一気に行きつく道が見える。ある瞬間から突如回路がつながるのだ。また、別の個所では、次のように書かれています。
この自然と湧き上がり、一瞬にして回路をつなげてしまうものを直感という。
つまり、直感とは、論理的思考が瞬時に行われるようなものだというのだ。
私自身は、直感は、数学の公式のようなものだと思っています。
たとえば、二次方程式の解の公式。
二次方程式の解の公式を覚えていれば、二次方程式が出題されたときにその公式に当てはめると解がわかります。
解の公式に当てはめて計算するという過程はありますが、問題がでると瞬時に解がわかります。
これが直感のようなものだと思っています。
しかし、解の公式を覚えていないと二次方程式が解けない、というわけではありません。
因数分解を知っていれば解ける問題もありますし、あてずっぽうで代入してみて当たる場合もあります。
いろいろなやり方があると思います。
解の公式は、どこかの誰かが作って、どこかの誰かが証明して、皆が使えるようにしたものです。
直感のことに話を戻すと、「直感」は、証明されているか、証明されていないのかがわからない公式のみ浮かんできている状態だと思っています。
左辺と右辺はつながっていて、そしておそらくそれは正しいのですが、証明されていないかもしれないので公式と呼ぶことができない、だから使うことにためらいを覚えてしまうのだと思います。
証明するには、直感にしたがって検証するしかない。
自分の直感を信じることができるのは、今までも直感にしたがい、検証し、修正してきたからこそ、信じることができるのだと思います。
直感力 (PHP新書)
聞けば叶う〜わもん入門
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