2019/10/09

フランソワ・デュボワ『作曲の科学』(講談社ブルーバックス)

最近作曲をしているので、書店で目について購入。帯や裏表紙に「曲作りは「五線譜上のサイエンス」だ!」、「作曲は数学である」などの文句が書かれていたことも購入動機。

数学や科学は好きである(だから書店ではブルーバックスのコーナーを眺めることも好きである)。曲作りのすべてが科学とは言い切れないだろうが、コードなど効果的な音の響きについては科学的にいえることもあるだろう。また、作曲をしていて何となく感じていることの裏付けなどがあるかもしれない。そんなことを思いながら購入した。初学者向きであることと音源がある(特設サイト)こともうれしい。

著者はフランソワ・デュボワという、フランス出身の音楽家で、マリンバ(木琴のような楽器)のソリスト。特設サイトでデュボワさん作曲の曲を聞いたが、現代音楽という印象(「現代音楽」とは何かというのは聞かないでください)。「メディタミュージック」というらしい。メディテーションのためのミュージックといったところだろうか。
メディタミュージックとは、作曲する側の「曲展開」などの意図や効果を取り払って、聴く側の感性で自由に音の空間に漂うことができる音楽を指します。
――『作曲の科学』より

持っているCD(ロック・ポップス中心)や、街中で流れている音楽くらいしか聴いておらず、しかし、何となくの作曲をしている。好きなアーティストのことくらいは知っているが、音楽全般のことは詳しくない。少し体系的に学んでみたいとは思うものの、本格的にとはまだいかず、丁度よかったかもしれない。

読んで一番よかったところは、作曲方法のひとつとして「教会旋法」が載っていたところ。「リディア旋法」や「ドリア旋法」など、聞いたことがあるようなないようなものが載っていて、作曲の練習として使えそうだ。今後取り組んでみたいと思う。

音楽の知識についても、何となく知っていたことも多かったが、再確認できた。


『作曲の科学 美しい音楽を生み出す「理論」と「法則」』
【著者】フランソワ・デュボワ
【監修】井上喜惟
【訳者】木村彩
【発行年月】2019年9月
【出版社】講談社ブルーバックス(講談社)

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